空飛ぶタイヤ

自動車業界再編へと流れるのか?
不正の代償はあまりにも大きい。
独自動車フォルクスワーゲン(VW)排ガス不正問題で米環境当局と和解。
約60万台の買取、補償金など総額「100億ドル(1兆1千億円)」程度の負担。
他にも仏・ブジョーシトロエンが仏当局から排ガス問題で立ち入り調査。
ルノーも同様。独ダイムラーも米国で排ガス基準承認の際、社内手続き問題ありと調査。
ダイムラーのディーゼル車集団訴訟が・・・大手自動車メーカーの不正が次々・・
と書いていくと、自動車業界全体の体質かと思われますが・・・
そんなことはない。環境規制に技術が追いついていないのが原因。
であれば、不正で隠蔽で糊塗してしまえとの経営姿勢のなせる技。
そんな体質のメーカーが製造する車に命を預けているのですから・・怒りは収まらない。
「空飛ぶタイヤ」・・池井戸潤さんの小説です。
ある自動車メーカーの不正と敢然と闘う企業告発小説です。
モデルは知る人ぞ知る、三菱自動車。
その三菱自動車・・主力の軽自動車・・エコーカー減税対象認定のため、
データを改ざん。62万5千台を不正販売・・・記憶に新しいリコール隠しで・・
社会の指弾を浴びたのが2000年と04年に続く不祥事・・・
一寸の虫にも五分の魂、泥棒にも三分の利と申しますが・・・
この不正、国民を欺いただけではなく、同業他社も、そして国家も。
世界の市場から日本の自動車業界全体が懐疑の目で見られる・・
日本の基幹産業、経済の屋台骨が揺らぐ大事件になっています。
もはや弁解の余地もない法を無視した企業ぐるみの犯罪行為。
さて、どう対処するか。まずは経営陣の一新。VWの例に倣い全車買取、補償金の支払い。
そして、減税分の還付を早急に実施する以外になかろう。
総額がいかほどになるかはわからないが。
数兆円規模になるのではないか。
となると、存続は難しくなる。だとすれば、経産省が乗り出して・・
自動車業界の再編を指導することになるでないか。
旧財閥系の三菱と新興のトヨタが・・・そんな構図も見えないではないが
不正の代償はあまりにも大きい・・・
さて、池戸井さん「空飛ぶタイヤ」の続編・・・この不正で書くのか?Goto

コメント

  1. Goto より:

    一生懸命働いてる工場の人たち、
    一生懸命、販売しているディーラーの営業マンたち、
    その総意が自動車なっているんです。
    仰る通り、企業中枢は官僚主義がはびこっているんでしょうね。Goto

  2. レモンハート より:

    たびたびです。岡山、広島、岐阜県も。懸命に頑張る中小企業の社員が、ほんとうにかわいそうです。

  3. レモンハート より:

    こんばんは。韓国企業でも燃費ねつ造が騒がれたことがありましたね。今回は、燃費だから命にかかわる問題じゃないから….。その程度の意識だったのかもしれませんね。韓国自動車企業も、三菱自動車も、財閥系企業は、キャリアとノンキャリが明確に分けられ、キャリアの言葉(上司)が絶対ということも聞きます。キャリアにそむけば、できなければ、即窓際、出向。モノづくりより社内調整で生き抜くことばかり。技術者としての誇りがまったく感じられないです。三菱の幹部も、社員も誰一人「空飛ぶタイヤ」を読んでないか、この本を読んで真摯に受け止めてないのでしょうね。残念です。