公務員定年延長

民間企業と自治体とは違います。同列に定年延長するのには懐疑的です。
人がいない。人材不足だと言われています。
同時に業界によってはいくら応募しても全く採用できないと嘆く声も聞こえます。
コロナ禍の収束にメドが立ち・・経済が通常に回り始めれば・・人材難になることは
容易に想像できたことです。
苦しいから、人を切る。景気が悪くなれば・・・まずは経費削減・・コストカット、
そして人材の削減。都合が良い時にはチヤホヤ。悪くなると辞めてくれ・・
そんな思想で事業を営むなんてことは、日本では通用しないと思います。
それと、少子高齢化です。人口が減少に転じています。
ということは、65歳までの労働人口が激減している・・・誰でもわかる話です。
であれば、定年の延長をするのが理に適っています。ですから、政府は65歳以上の
雇用を推進しています。民間ではそうなりました。
業種にもよりますが・・・70歳まで延長する企業も増えています。
定年延長については二つの考え方を整理せねばなりません。
いずれも間違ってはいません。景気が悪くなったので、定年であろうがなかろうが
人材をカットする。そんな企業に定年制など語る資格はありません。
もう一つは、高齢化社会です。定年を設ける必要があるかということです。
定年制は合理性がありますが。年齢で切るのですから、企業への貢献度が低い人材は
解雇することができます。でも企業にとって必要な人材ならば雇用を継続すれば良い。
定年制にはいずれにも一長一短があります。
定年制が最も厳格な職種が公務員です。
国家公務員は2021年6月に成立した「65歳に延長する改正国家公務員法」により
60歳を迎えた管理職を降格させる役職定年制の導入が盛り込まれました。
それに合わせて。各地の自治体で、公務員の定年を2023年度から
段階的に延長するための、条例改正の準備が進んでいます。国家公務員の定年延長に
合わせ、現在は60歳の定年を2年に1歳ずつ引き上げ、31年度には65歳とする内容です。
ご時世です。60歳定年のままでは早晩、地方自治は回らなくなる。ですから、
定年延長も致し方ないのかと思うのですが・・・私は公務員の定年制延長には懐疑的です。
なぜなら。デジタル社会です。公的な仕事ほどDX化し、60歳定年で数を減らせるのでは
ないでしょうか。
現状のままの仕事内容ならば・・・公務員も人材難となるので、
定年延長が必要なのでしょうが・・・公務員は民間とは違います。
税収入で成り立っています。それぞれの自治体で適正人員が何人なのかを先に明確にし、
それをDX化すれば何人減らせるか分析、その後に定年延長を考えるべきではないでしょうか。
公務員の場合、民間のように年功序列を簡単には変えられません。
ということは、元部下が上司になることが風土的に可能なのか?
私の感覚では、難しいと思います。65歳の元課長公務員が50歳の課長に仕えるのか、
そんな風土は日本の公務員にはありません。そんな意味も含め、公務員の定年延長には
疑問です。Goto

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