黒字と赤字

なぜ、アベノミクスが功を奏したと言わないんでしょうか?
何となく嬉しくありませんか。15年度の上半期、国際収支が「震災前」の水準に戻り経常収支が「8兆6938億円」の黒字だったとの財務省発表を聞くと。エッ・・・兆なんて言われても額が多過ぎてピンとこない・・ですって。そりゃ私も天文学的数字で理解できませんが・・・
でも、資源の乏しい国です。国に入ってくるお金が出ていくお金よりも多い方が、入ってくるお金が少ない赤字よりも良いに決まってます。自分の懐具合、勤め先の収支、生活している行政区の財務内容・・・どれを取っても、黒字の方が元気になるじゃないですか。
経常収支は輸出入の差額である「貿易収支」と輸送や海外旅行の動向を表す「サービス収支」そして利子や配当の「第一次所得収支」と寄付や贈与の「第二次所得収支」で構成されています。
黒字の原因ですが。新聞の紙面で見ると「原油安」で貿易収支の赤字幅が縮小したことが大きな要因と解説しています。天文学的数ですが。昨年同期比4兆0369億円も縮小しました。でも貿易収支は4197億円の赤字です。誤解を覚悟で私は思うんです。原油の大口需要は勿論、火力発電です。
もしも原発がすべて稼働していたなら。貿易収支も円安効果で大幅に黒字になっていたのではと。原油が貿易収支に大きく影響するのですから。一日も早く原油に頼らないクリーンエネルギー開発を急がねばならないのではないでしょうか。原発を廃炉にする意味でも。
黒字幅が過去最大になったのが「第一次所得収支」です。10兆8342億円。海外投資から得られる利子や配当です。なぜこんな額になるのか。理由は二つです。一つは企業の積極的な海外投資が高配当に繋がったこと。もう一つが円安効果で受取額が増えたことです。
それにサービス収支がインバウンドの影響で半期としては過去最高6085億円の黒字。円安を追い風に海外からの旅行者が50,9%も伸びたからです。と、ここまで考えてみますと・・・何となく嬉しくありませんかの根本は・・・アベノミクスってことではないでしょうか。
金融緩和で円安誘導。財政出動で、景気を刺激。そして、成長戦略の一環で、ビザなどの規制緩和で、旅行客を増やす。アベノミクスの三本の矢が功を奏し、経常収支が大幅に黒字化したってことではないでしょうか。新聞の論調には、円安の影響とは書いてありますが。アベノミクスの効果だとは書かれていません。
むしろ、たまたま、偶然だと書かれています。メディアの経済音痴が、消費者のマインドを潰しているのかも・・・そんな気がしてなりません。Goto

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