一歩先の風を読む。
広告の仕事一筋に、30数年。同じことをコツコツやってると、「あいつ、何を考えているのか?聞いてやれ」と声を掛けて下さる奇特な方もお見えだ。広告の仕事に携わる優秀な若い人達と「意見交換」の機会を得た。「何かを吸収してやろう」と、向上心に燃える若者との出会いは、気分がよい。
「自分」の置かれている環境や社会状勢、業界事情を知れば、仕事に対する考え方や、取り組み方が変ってくる。先が読めるようになる。しかし、優秀な若者でも、社会の動きや、専門外のことに余り興味を示さない。仕事をする上で、社会常識を身に付け、世の中の変化を感じ取ることは必要。そんな思いを語った。
聞き手の目に力を感じ、ついつい、仕事でキラッと光るには,とか、同僚、仲間に思いを馳せろとか、説教臭い、親父風を吹かせた。許されよ。
先月、広島で「日本NIE」なる学会が開かれた。NIE、聞き慣れない。「教育に新聞を利用する」Newspaper In Educationの頭文字。その研究会で、情報を正確に読み取って活用する能力「メディアリテラシー」を身に付けるには、新聞を使った授業が有効とする意見が、実践例をあげ報告された。
教育で必要な、メディアリテラシー養成のポイントとして、1,複数紙の読み比べ。2,批判的な視点を持って読ませる。3,取材して記事を書くなど情報の送り手としての経験をさせる。などが挙げられた。要は新聞を読もう。ってこと。
新聞大好き人間の私としては、NIT学会にエールを送ると共に、購読部数減に苦しむ新聞社こそ、この研究に力を入れ、新聞の果たす、教育的な役割に、自ら、注視すべきでないかと思う。
若い優秀な人材が、基礎教育で「メディアリテラシー」を身に付ければ、激動する社会に、一歩先の風を読んだ仕事ができる。そんな気がしてならない。教育制度の改革を!などと大げさな事は云うまい。教育に、身近かな教材として、新聞の活用を、と願うだけだ。それにつけても、新聞を読まない教員が多いのには閉口する。
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コメント
コメントありがとうございます。
新聞、毎日、隅から隅まで読むと、実に楽しいですよ。数千円で、これだけの情報が?と思うと、尚更です。
普段は新聞を読まない今の若者です。
でもやっぱり新聞を読まなきゃなと思う今日この頃です。