ルミナリエ

負けてたまるか!「なー神戸」
昨夜、10時35分、江戸から岐阜駅に戻りました。溢れんばかりの人に圧倒された、新橋、銀座。我が故郷の駅に溢れるのは、所狭しと客待ちするタクシーばかり。駅から自宅まで、中心市街地、柳ヶ瀬を抜ける、交通量も、人影もまばら。
師走の街。やせ細った街路樹に、流行の電球?が所々乱暴に巻き付け、点滅している。歓楽街のライトアップだそうだ。「心和む人もいないのに、若木が可哀想だなー」僅か15分程の道のり。街のみすぼらしさに唇を咬む。
街を訪ねる人は、タクシーの運転手に「近頃、この地方の景気はどうだい」とよく聞く。調査を兼ねて、だそうだ。私は「何処でタクシーに乗っても、そんな、無意味な質問はしない」。タクシー業界の事情を知っていれば、まともな答えが返る「相手」とは思えない。
我が家は、閑散とした田舎の住宅地にある。タクシーを降り、ふと、あちこちの家を見れば、玄関や二階、庭から赤、白、青のイルミネーション?が点滅している。クリスマスのイメージなんだろ。東京のきらびやかな光のオブジェ。比べる術もない。
田舎町の細やなか・・・・・・。綺麗といえば、綺麗だが、叙情的と云えば叙情的だが。何となく虚しい?「もう、11時を回ったが、何時まで、点滅させてるんだろ?」「電気代は?環境は?ムダじゃないか?」と余計な詮索。
居間のテレビが、「この灯りをみると、震災で亡くなったおじいちゃんを思い出すんです」と語る若者を写し出す。神戸のルミナリエ点灯のシーン報道。景気も季節も凍る師走、田舎の街の細やかな「灯り」の抵抗。豪華にも、きらびやかさにも、負けてたまるか。「なー神戸」。
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