恨みは砂に書き、ご恩は石に刻む。
我が社の社是は「飲水不忘掘井人」です。その由来は、積年勤めたた地元新聞を石もて追われ、失意のどん底にあった先代に、中日新聞代理店の権利を与え、中広の設立に尽力頂いた故加藤巳一郎中日新聞会長のご恩を忘れてはならないとの意です。
先代はその意を後世に残すべく書道家毛利柳村氏に揮毫を依頼。額に入れ私の部屋に掲げています。(写真参照)40年前の話ですが、先代の側にいた私は、幾多の困難を乗り越え、多くの人に支えられ、広告代理店を創業した、先代の思いとその時の事情を今も鮮明に憶えています。
安部首相と習近平国家主席が首脳会談をした翌日の朝刊。朝日新聞の天声人語に、日中国交正常化の際、労を尽くした人たちを「水を飲むときには井戸を掘った人を忘れない」と言ったのは周恩来元首相だった、以来42年が経ち、双方の先達の労苦は忘れられがちだ。と「飲水不忘掘井人」が引き合いにだされていました。
あれから40年と・・・話の枕にしている漫談家もいますが。40年という歳月。取分け、経済の発展は、人の考え方や、生き方を変貌させてしまいます。中国が変わったのか。日本が変節したのか。歴史が判断するでしょうが、引っ越しできない隣同士、「忘れては行けないことを忘れてしまうようででは情けない」と思います。
首脳会談を契機に「飲水不忘掘井人」の精神を思い起こして、日中の友好を推し進めて欲しい。我が社の社是は40年では色褪せない、恨みは砂に書きご恩は石に刻んで前に進みたいと思っています。Goto
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