道三塚覆屋寄贈

「志(こころざし)」ある方は、ぜひ一度、道三塚(岐阜市指定文化財)を尋ねて……
私のウォーキングコースに戦国武将「斎藤道三」の塚があります。
時に触れ折に触れ、塚に合掌しています。
来年のNHK大河ドラマ、明智光秀が主人公の「麒麟がくる」に決定しました。
ということは「道三塚」にも多くの人が訪れるのではないでしょうか。
光秀は道三公の正室、小見の方の甥。ドラマの内容を知る由もないが、
前半は道三公の薫陶を受けるシーンが登場するでしょう。
であれば、500年もの間、野晒しのこの塚では如何にも淋しい。
覆屋を造って、それなりに整備すれば、往時を偲ぶに相応しい観光資源になるのではないか
そんな思いに駆られた。道三塚は岐阜市の指定文化財。いじることは簡単ではない。
市の社会教育課に「あの………道三塚に覆屋を……」と恐々と尋ねたところ。
民間が文化財の保護に協力するに不足はない、ぜひにと。
私が全国で地域みっちゃく生活情報誌を発行する目的は
「情報誌を通じて、地域が元気になること」すなわち「地方創生」です。
NHKの大河ドラマが放映されると、その地に多くの観光客が訪れます。
岐阜市では道三公、信長公の屋形近くにある歴史博物館をドラマ館として、
番組に収録された品々を展示する準備が。その際、往時の史跡を巡ることになる。
大河ドラマも、見方によれば「地方創生」の一環と考えて良い。
斎藤道三にどんな感想をお持ちですか。
京都の油売りから権謀術数の限りを尽くし美濃の守護大名にのし上がった「下剋上」の典型。
あるいは、野望のためには手段を選ばぬ、一度喰らい付いたら「国を盗む」まで
諦めぬ執念深い「蝮の道三」との異名を持つなどなど。あまり芳しくないですね。
信長や秀吉、家康など戦国の覇者たちとは一線を画す独特の雰囲気があります。
しかし、信長の正室は道三の娘「濃姫」。道三は信長を高く評価、美濃の国を
婿に譲るとの遺言も残しています。信長のあの破天荒な風雲児の源は道三の
薫陶によると言っても過言ではないでしょう。
もちろん、光秀も道三の側用人として使えた身。道三に学んだ俊英。
この二人が本能寺で相まみえるのですから、歴史のいたずらは面白い。
道三の志、野望は中世の古いしきたりをぶち壊し「新たな国をつくる」ことに
あったのは歴史が証明しています。美濃を制するものは天下を制す。
司馬遼太郎の描く『国盗り物語』の真髄です。
道三は天下統一には至らなかったが、その志は信長に受け継がれた。
大河ドラマは閉塞感のある現代に一石を投じるのかもしれませんね。
道三塚を訪れる人たち、彼らが持つ志や目的を……
道三公が覆屋の中から優しく応援してくれるのではないでしょうか。
そんな思いから、覆屋(写真参照)を寄贈しましたので報告します。
ぜひ、岐阜にお運びの折には、道三塚を……Goto
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