有料購読する価値のあるジャーナリズムを提供するという戦略が・・・
ニューヨークタイムズ(NYT)は5日、2020年7月〜9月期の収入を発表しました。
驚きではありませんか。新聞社です。売上のいちばんは・・
もちろん新聞購読料だと思っていましたら。。
電子版やアプリ販売などのデジタル関連の収入が紙媒体(新聞)からの
収入を上回ったと。四半期ベースでデジタル収入が「紙」を上回るのは初めて。
世界中の新聞社が・・紙からデジタルへの移行を模索しているなかで、
収入源を新聞からデジタル購読料に切り替える戦略が成功した例と言えましょう。
9月末の時点で電子版の有料読者数は前年同月比46%増の466万5千人となった。
この春に購読料を15ドルから17ドルに引き上げたが、読者数は順調に増えています。
クロスワードや料理レシピのスマホ向けアプリを含めると、デジタル関連の
有料会員数は600万人を超えたそうです。
9月に就任したCEOは「有料購読する価値のあるジャーナリズムを提供するという
戦略が正しいことが証明された」と語り、経営目標を「25年までに購読者数1千万人達成」を
掲げています。10月末時点での電子版とアプリ、紙媒体を合わせた総有料読者数は
700万人に達したという。
二つの点で考えさせられます。
ひとつは、日本は米国とは違う。国土が小さく人口が密集、再販制度で購読料金が
守られているので、新聞ビジネスは縮小傾向ではあるが、まだまだ存在する価値がある・・・
とする新聞社の考え方が果たして正しいのか。
もう一つはデジタル化はあくまでも新聞(紙)の補完物であるべき、
デジタル収入が紙を上回ることは考えられない。新聞社は記事コンテンツを
ヤフーやグーグルに販売することで、収益を確保すべきである・・とする考えは正しいのか。
そんなことはない。日経を始めとして、日本の新聞社はデジタル化に舵を切っている。
ただ、そのスピードが思うに任せない・・・との反論があるだろう。
でも、NYTの電子版の驚異的伸びをどう見るのか。収益の柱にアプリ販売という視点が
日本の新聞社にあるとはとても思えない。
ひょっとしたら。朝日でも読売でもない電子版の「日本タイムズ(NT)」なる
有料購読するに価値のあるジャーナリズムが登場するのではないか。
いや、今や時期に来たのではないだろうか・・・・
それを私は「新聞革命」と呼んでいます。Goto
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