椎の木

山河あり。
故郷の街、岐阜市、その中心にデンと構えるのが金華山。
私はこの山に抱かれて育ちました。今もともに暮らしています。
五月、桜が、葉桜となり、緑が一段と濃くなりますと、
周辺には、臭気が漂い、山がカリフラワー状のもこもこした花を付ける樹木に覆われます。
遠目で見ますと、その花が黄金色に輝いて見えます。
それで、この山を「金華山」という。と、昨日の地元紙に写真付きで掲載されました。
へ〜。金華の名は、この木の花を差すのか?この木が「岐阜市の木」になっている?そうです。
この山で育ったわりには、その由来も、「市の木」だということも知りませんでした。
拙宅から、金華山は目前。春山は笑う、と、申しますが、
この数日で、一気に色が変わり、見事に満開。山が高笑いしている感じです。きれいですよ。
記事によりますと、この木の正式名は「ツブラジイ」(ブナ科)。
街中でこれだけ群生しているのは珍しく、花の見ごろは、今月の中旬までだそうです。
この木は地元で「椎の木」と呼ばれています。
花よりも、秋に実る球形の6〜13mmの堅果の「実」のほうがどんぐりとならんで親しみがあります。
どんぐりは食べられませんが、椎の実は、食用になります。
子供のころ、袋に一杯拾い、フライパンで、炒って、食べたものです。
山の名も、木の正式名も、その木が「岐阜市の木」だと知らなくても、
疲れたときも、悲しいときも、嬉しいときも、怒ってるときも・・・・・そこにデンと構えてます。
「あなたの故郷って?何ですか」と問われれば、山河です。と応えます。
我が愛する故郷、金華山の高笑いに、勇気付けられる、五月雨の朝です。
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