創造

街を変えるには、市民のボランティア活動が欠かせませんね。
難しいテーマに挑んだ演劇を鑑賞しました。
我社が発行する生活情報誌「かにさん倶楽部」(岐阜県可児市・美濃加茂市56,050部)の12月号。
巻頭特集は可児市の創造文化センターで上演されている「向日葵の柩」(柳美里原作・金守珍演出)。
あらすじは、在日韓国人李家の物語。在日であるがゆえに織りなす複雑な人間模様。民族とは。愛とは。そして死とは。向日葵を背景に人と家族を鋭くえぐる。
原作は17年前。初演は10年以上前の作品。10月末からスタッフが、可児の民家(ボランティア)に泊まり込み、稽古を重ねたと言う。会場の規模が小劇場だったせいもあるのだが、生の迫力もあって、役者の熱演が光り見ごたえがあった。
素晴らしい施設を活用して可児から全国に発信できる作品を作ろう。と、文化創造センターの衛紀生館長(演劇評論家)が呼びかけ、上演に漕ぎつけたとのこと。可児公演は6日まで。12日からは東京の新国立劇場でも公演される。
役者には市民のエキストラも起用され参加。まさに可児からの創造。かにさん倶楽部には、主演の山口馬木也さん達スタッフが10月末から可児の民家に住みこみ、芝居漬けの生活やスタッフと市民との触れ合いも紹介されている。(中広HPに掲載されている。ぜひ一読を)
かにさん倶楽部の特集効果もあってチケットはほぼ完売と聞いた。嬉しい限り。この演劇を機会に、可児加茂地区に芸術が育ち、文化度の高い素晴らしいエリアに、変貌して欲しいと願う。
最後に、会場の創造文化センター。その建物の使い勝手の悪さは別として、可児市にこんな素晴らしい文化創造のセンターがあるとは?と驚くと同時に、運営に係わっておられたスタッフの方々の対応が如何にも素晴らしい。
おもてなしの心が溢れていた。そのお蔭で、公演が数倍引き立ったことを付け加えたい。
後で知ったのだが、センターの運営は「NPO法人alaクルーズ」の面々だそうです。(写真参照)
市民のボランティアで、文化が創造されている。地方の疲弊が叫ばれる昨今、この文化度の高い試みの成功を心から祈る。関係各位並びに、支える可児市民諸氏に敬意を表す。                                                                    Goto
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写真左:かにさんくらぶ12月号表紙 中:向日葵の柩パンフレット 右:市民ボランティアNPO法人alaクルーズの皆さん

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