大衆迎合

上を向いて、履いた唾は自分に降りかかるモノ。
政治家は選挙を気にする。即ち、国民・有権者の意に反する政策や、望まないことは決断しないで、先延ばしする。そのことを、大衆迎合と言うのだが。最近、政治不信や政治による経済、社会の停滞の原因は、政治家の大衆迎合に問題があるとの声が大きい。
野田政権が命運をかけて取り組む、社会保障と税の一体改革。消費税増税が取り沙汰される。与野党の政治家はどう動くべきなのか。小選挙区。50%の支持を得ようとすると、有権者に耳触りの良いことを言わねばならぬ。だから、増税には反対の行動を取らざるを得ない。
だから、ポピュリズムが政治家の行動原点になり、政治が行き詰まる、有権者の上をゆく志を持たないので、袋小路に入って、動きが取れなくなる。政治家の志のなさを嘆く人が多い。本来政治家は、私はこう思うので支持してください。と言わねばならぬのが、皆さんの声を聞かせて欲しいなどと、主義主張を表に出さない。だから、重要課題に直面すると、判断できなくなる。
それに、メディアのご都合主義。その場その場で勝手な論評をするのをご都合主義というのだが、昨今の政治記事。大衆迎合のご都合主義だから、始末が悪い。そんなメディア報道に右往左往するのだから、動けない軟弱な政治家が多くなるのも仕方がないだろう。
あえて、私は申し上げたい。有史以来、政治家とは、独裁でない限り、大衆迎合なのです。ましてや、主権在民。政治家は所詮、有権者のしもべである筈。それが日本的民主主義の世。
だから、政治家の大衆迎合批判はお門違い。大衆迎合を批判するなら、ブレない野田首相は評価せねばならない筈。でも消費税反対だからとブレない首相を批判する。何とも矛盾した話。
この国民にして、この政治家。この国にして、このメディア。上を向いて履いた唾は、自分に降りかかるモノ。この国の体たらくの責任は、すべて、国民にあると思うのだが。勝手な言い草だろうか。Goto

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