老馬の智

家具って「昭和の新語」ですってねぇ・・・・
チョッと間延びしてしまいましたが。このところメディアの話題をさらった・・・「老いては子に従え」か「老馬の智(ち)」か・・・経営路線を巡って父娘権力騒動ついてです。・・若干の感想を述べてみたいと思います。
まず。広告を生業する立場から。いったいこの騒動での広告価値は幾らに値するのか。広告は自社の製品やブランド価値をアピールし購買に繋げるのが目的ですから、争いがブランド力を毀損した面はありますが。これだけの露出、広告効果としては10億円は下らないのではと思います。
経営陣が一掃されるのかどうか、中身はわかりませんが。営業戦略としては、間髪入れず「特別セール」を企画すれば、興味も手伝って顧客は店舗に押し寄せるでしょう。ただ、スポーツじゃないのです。社員間のバトルも相当なもの「ノーサイド」とはいかないと思います。企業は人ですから。
騒動の本質は経営路線の違い。背景は家具業界に旋風を起こす価格破壊路線の他社と如何に対峙するか。従来の経営戦略を継承するのかそれとも新たな価格、顧客獲得路線を目指すのかの違い。私的にはそ判断を株主に委ねるのは些か違うのではと思う。
株主には経営戦略を明確にして、その支持を求めるのであって、どちらが良いのかの二者択一を迫るものではないと思います。決められない経営では、株主の信頼は得られないのでは。
私も知らなかったのですが、家具って「昭和の新語」、明治時代、家財は鍋釜と同様に「道具」と呼ばれ、家庭用のたんすは明治に生まれた新種の道具。騒動の創業者は昭和のたんす職人の家に生まれ、たんす販売から高級家具のまとめ買いを即す会員制販売で一時代を築いた。
家具は、日本人の生活空間が一変した高度成長期のファミリーヒストリーの象徴。(毎日・余禄から)・・・その意味では、この騒動、親子ゲンカではあるが、日本人の住空間の有り様を消費者に投げかけていると読むのは深読みでしょうか。
それにしても、メディアの注目度は凄かった。株主総会で娘が勝ったのは、女性が輝く時代であるべきとの世の風潮がそうさせたのではと思わないでもありませんが。「老馬の智」も捨てがたいのではと思うこの頃です。Goto

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