新聞メディアの延長批判の安易さには緊張感がない。
「一晩預からせてくれ」・・・菅首相の緊急事態宣言延期前夜の一言だそうです。
そもそも、感染拡大の防止と経済回復を両立させるのが首相の考え方。
感染は1ヶ月間で収束の方向にと目論んでいたのでしょう。それが延長に踏み切ったのです。
飲食店や関連する業者の悲痛な叫び・・・観光・旅行業界の著しい衰退。
延長の10都府県が国全体に占めるGDPは6割超、1ヶ月の延長で1.5兆円の減少になります。
(岐阜県が47都道府県に占めるGDPの割合が1.4%であるのは些かショックです)
菅首相「一晩眠れなかったのでは」・・・延長は苦渋の選択だったと拝察します。
如何にもですが、メディアは勝手と申しますか。言いたい放題です。
朝日新聞です。「1ヶ月で感染拡大を絶対阻止する」と言明したのに、
国民生活に多大なる負担を強いる緊急事態宣言を延長するとは何事だ・・・とんでもないと。
「終止符を打つ」「もう一踏ん張り」お願いしますと理解を求めるが、多くの専門家は
もともと1ヶ月では無理だと言っていた。強い決意を裏打ちする知見がないから、
延長せざるを得なくなったのだと辛辣です。「GoTo」を引きずったのも
耳の痛い話から逃げたのが原因、そもそも総理の器ではないとまで・・・
更には、状況が改善したら期限を待たずに解除する方針とはなんだ、安易に解除するな。
中長期的なシナリオを描くとともに戦略を練り直せと、一体どうせよと言うのだろうか。
医療体制を立て直せ、保健所も強化せよ。ステーキハウスに行ったなんて、
覚悟が足らない。自公の議員が銀座のクラブなんてもってのほかだ、
菅首相が・・コロナ対策に「場当たり」「後手後手」だからこんなありさまだ・・・
これではまるで「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」の類です。
そりゃ、言論の自由です。何をいっても構いませんが。
一方社会面では、1ヶ月延長で飲食店が悲痛な叫びと・・延長を嘆いていますとの記事も。
毎日新聞に到っては、もう1周頑張れるための支援策の拡充を。時短営業に応じた協力金を
事業に合せて増額するよう検討せよと、ポピュリズムの最たるモノです。
延長するのですから、支援は当然です。そのことに言及しないなら問題ですが、
この間の支援制度を延長すると言っているのです。その対応に遅滞ないようにと
論じるのが、まともではないでしょうか。今から検討していつ実施するのでしょうか。
無責任な論調とはこのことです。
私が怒りの矛先をメディアの身勝手な記事に向けても仕方がないのですが。
新聞メディアは、やはり出口論を論じるべきではないでしょうか。
その点にはひと言も触れずでは、新聞を読む価値がないではありませんか。
菅首相の「一晩預かった」答えは、1ヶ月延長する。1ヶ月以内にできれば順次宣言を解除する。
そして、二度と緊急事態宣言は出さないと決意したのではないでしょうか。
ワクチン接種を2月末開始から半月前倒しする発言もその現れではないでしょうか。
別な言い方をすれば、政治生命を賭けたと私は思います。
朝日も毎日も批判するなら、この1ヶ月で宣言が解除できねば、
退陣要求を迫って欲しいものです。政治とメディアの関係も批判ばかりではなく・・・
緊張感が必要です。この延長とは角も日本社会にとっては厳しいモノなのです。Goto
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