一服の清涼剤

感謝の心を箸袋に乗せて・・・修学旅行の中学生たち・・
猛暑日が続きます。ブログの書き出しがこうならざるを得ないほどに・・
蒸し蒸しした暑さです。私は夏が好きで暑いのは苦手じゃありません。
ついつい汗を楽しむのですが・・高齢者です。熱中症には注意したいと思っています。
こう暑いと、清涼剤に引かれます。
私の日課は、新聞配達がオートバイの音を響かせ、我が家の前に止まり、
ポストに「パシャ」と投げ込む音から始まります。「来た来た・・・」
階段をスタスタと降り、突っ掛けを履いて、玄関脇のポストへ新聞を取りに行きます。
小脇に抱え・・自室に戻り机で開き一面を眺め、そして静かに捲ります。
その紙ヅレの音。インクの匂いに接して、1日の始まりです。
ですから・・・新聞の休刊日ほど淋しい朝はありません。
新聞って日本全国でいったいどれだけ発行されているのでしょうか
日本新聞協会が毎年10月に公表しています。
一般紙113紙で総発行部数は33,027,135部(21年)です。
因みに2000年は53,708,831部が発行されていました。20年余りで2千万部減少です。
この部数減が新聞危機の要因です。
夕刊は7,013,111部(21年)が発行されていますが、朝夕刊セットが6,484,982部で
夕刊単独で購読されているのは628,129部でしかありません。
私は夕刊が好きです。朝刊の場合は・・・一面から決め事があります。政治面が2、3面、
国際面は6・7面でスポーツ面は20・21面とかです。しかし夕刊はそんな決まりがないほどに
自由に紙面が構成されます。ですから・・生涯一記者「ジャーナリスト」を自認する
名物記者が味のある記事を掲載することもしばしばです。
たまさかですが。6/27の夕刊。毎日新聞の一面は・・「大型ドローンを活用した田植え」です。
日本の農業が衰退の一途を辿っているのは、人手不足です。取り分け田植えは重労働です。
最近は田植え機を使いますが、ドローンで種もみを撒く手法を使えば時間は5分の1、
労力は1人でできますから、圧倒的な省エネです。こんな記事に触れますと、
なんか明るくなりませんか・・・・胸の支えがすぅーと抜けるようです。
6/27・朝日の夕刊。これも1面です。コロナ禍で中止が続いた修学旅行。
京都のホテルに宿泊、朝食を済ませて出発した・・後片付けをしていた仲居さんたちが
「あら」と箸袋に書かれたメッセージに気付く。そこには「3日間、美味しいご飯を
ありがとうございました」「一生の思い出です」「三日間のエネルギーになり、京都を
楽しむことができました。ホテル本能寺、最高!!」などなど・・・
この素敵な「置き土産」を残したのは埼玉県新座市立第ニ中学校の修学旅行生。
3年生・332人が2泊した。校長はJR京都駅まで見送りに来た旅館のスタッフに
この話を知らされた。教師は誰も生徒に何も指示はしていないと・・・・
取材した記者が生徒に聞くと「時間があったし、おいしかったので」
「黙食で『ごちそうさま』が言えなかったので書き残した」と。
感謝のメッセージは客室でもメモ帳やノートの紙に書いてあったそうで、
客室係・嬉し涙をポロポロ流す人もいたそうです。
私が夕刊を目にするのは、帰宅後です。
27日も汗を流して戻ってきました。
そして、読んだ記事が・・・田植えをドローンでと
修学旅行の中学生たちの感謝のメッセージでした。
暑さもぶっ飛ぶ一服の清涼剤でした。
新聞って、暗いニュースばかり扱うのではありませんよ。
とりわけ・・・斜陽の最たる・・・夕刊紙は。
あなたも夕刊で涼を取ってみませんか・・・Goto

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