楽しい日本

「地方創生2.0」の意味がわからない・・・・

私は暇なのでしょうか。それとも生真面目なのでしょうか。
24日、石破首相の施政方針演説・全文をつぶさに読みました。
新聞って良いですよ。

目新しい内容もなく、実現性の乏しい夢のような話を、それも思い込みの羅列でした。新聞1面程度の字数ですが、魅力を感じない文章を読むのは苦痛以外にないですね。改めて、この拙文に目を通して下さる方に感謝せねばと意を新たにした次第です。

石破さんのテーマ。施政方針の目玉は「楽しい日本」です。
堺屋太一さんの著から引用。近代日本・明治維新で中央集権国家「強い日本」を目指し、戦後は廃墟から立ち上がり高度経済成長で「豊かな日本」を描いてきた。その次に日本が目指すのは「楽しい日本」と書かれているからだと。

堺屋太一さんの没は19年です。6年前です。本人がこの状況をどうみているのか?果たして石破さんのいう「楽しい」をどう取るか?聞くことはできませんが?首を傾げているのではと思います。

堺屋太一さんなら、少なくともこの異常な老人天国がこの国を滅ぼす。老人よ!自律せよとゲキを飛ばすことを前提として、この歪な高齢社会を是正することからしか「楽しい日本」は生まれないというのではないか。

楽しいとは「満ち足りていて愉快な気持ち」のこと。満ち足りるの基本は「経済的に裕福であることが前提です。そのためには「経済の再生・成長」が方針の柱でなければならないのだが・・・賃上げと投資だけで経済を語っているのは些かお粗末です。

まぁ・・施政方針です。総花的にならざるを得ないのですが・・歴代自民党首相の方針をなぞっているだけ。目新しものは何もない。そんな中で、無理くり捻り出したのが、得意分野だとする「地方創生2.0」だ。

安倍政権以降「まち・ひと・しごと創生法」を制定して、地方創生を取り組んできたが、残念ながらうまく行かなかった、それを5本の柱に組み替え「令和の日本列島改造」それが2.0だということらしい。ピンとこないのですが。

5本の柱は・・・
1・若者や女性に喜ばれる社会。
2・産官学の地方移転と創生。
3・地方イノベーション創生構想。
4・新時代のインフラ整備。
5・広域リージョン連携。だそうです。

1は・・・日本全国9000社と言われる中堅企業・成長志向の中小企業が
地方経済を支える存在・ここに賃上げを伴う成長を促す・・のだそうです。
わかってないなぁ。中堅企業の大多数は都市部にあるのです。地方ではない。

2は・・・東京の大企業の本社を地方に移転させる。東京都内の大学定員を減らし地方の大学に若者を移すっていうのです。そんなこと、政府の力でできますか?企業には迷惑な話。高校生にとってもです。

3は・・・地方イノベーション創生構想だっていうのです。イノベーションの意味がわかってますかねぇ?技術革新ですよ。どんな施策を打てば地方からイノベーションが湧いてくるのですか。地場産業に大型の予算をつけるってことかな。

4は・・・新時代のインフラ整備だそうです。GX・DX化を地方から推し進めるっていうのです。それも150兆円のGX投資・50兆円のAI・半導体投資をすると。200兆円って国家予算の2年分ですよ。海外から投資家を募るのか。
それともソフトバンクグループに頼むのか。荒唐無稽です。

5は・・・広域リージョンを推進するのだそうです。都道府県を超えた広域連携。自治体が他の自治体との縦横な関係を築くのを方針とするというのです。
維新が命懸けでやっている「大阪府市」構想すら住民の理解を得ないのですよ。
ましてや、個性豊かな首長が地域エゴを捨てられますかねぇ。

まぁ・・・こんな風に考察してみると、石破首相の施政方針演説の目玉、
「地方創生2.0」は「絵にもならない餅」ってことです。私は野党ではありません。揚げ足を取って批判をしているのではない。どう演説内容を読み込んでも、地方創生と日本創生を混同しているような方針でこの国が「楽しい日本」になるとは思えないのです。
石破政権って長くは続かないってことでしょう。Goto

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