画期的な製品・サービス

43回を数える日経の「優秀製品・サービス賞」を評価する。

24年、日経優秀製品・サービス賞が発表された。43回目になる。
最優秀賞の15点が掲載された。最近の日本はイノベーション不足だと言われるが・・・なるほどと思う製品があるので何点か紹介したい。

消費財から・・
タイガー魔法瓶が発売した炊飯器「魔法のかまどごはん」
丸めた新聞紙に火をつけて2つあるかまどの穴に交互に差し込むことで、
1〜5合の米を炊き上げる。電気やガスを必要としない。キャンプなど
アウトドア器具として使える。災害時にも活用できる。

修理部品として炊飯器の内釜を確保しているが、保有期間を過ぎて廃棄するものが増えていた。その内釜を活用するための製品として開発された。リサイクルがベースになっている新製品。発売からおよそ1年で、年間目標の3倍以上を売り上げている。・・私の疑問は新聞購読者が減少・新聞紙がない時代になった、果たして燃料の確保はどうなるのか?笑

寝たまま体を洗えるシャワー「介護用洗身用具」シリウス
持ち運べるシャワー。ノズルからお湯と液体石鹸を体に吹き付け、
付属のスポンジでこすり洗いしながら同時に水滴を吸い取る。

ノズルが体に密着して周囲を濡らさない。ベッドに寝たままで体や髪を洗うことができる。介護施設などの利用を見込む。自宅訪問の入浴介護の担い手不足を解消する。本体の重さ5キロ、大人が両手で持ち運べる。寝たまま風呂。思わず唸ってしまう。

シューズ「NIMBUS MIRAI」アシックス
リサイクルが可能な素材を活用し、履き終わった後の回収システムまで
確立したシューズ。靴は衣服類などと比べて構造が複雑で、パーツや使用材料も多様なため再利用が進んでいなかった。靴ってなかなか履き潰すまで履かないですよねぇ。それに岐阜ではまだ履ける靴を集めてコートジボワールに贈っているのだが・・・それもできなくなるかな?

生産財から・・・
クボタ「アグリロボコンバイン」
無人で自動走行する世界初となるコンバイン。これまでトラクターや田植え機はヤンマーや井関農機などが無人化を実現していた。コンバインは収穫物や障害物、人物を区別して判断することが困難で実用化が難しかった。

人手不足が深刻化する農家の省人化需要に応えることができる。
農業の無人化は喫緊の課題。その時代に希望が持てる開発です。

他にも
ロケット「H2A」継続、打ち上げコスト減。三菱重工・宇宙航空機構
心臓に合わせ伸び縮み、交換不要・先天性心疾患向け手術用パッチ。
帝人・福井経編興行・大阪医科薬科大学が。

サービスから・・・
不妊治療向け顕微鏡「ECLIPSE Ti2-1」ニコン
不妊治療で重要となる授精作業や胚の観察に特化した顕微鏡。
人工授精は顕微鏡を覗きながら、精子を卵子に注入する難度の高い作業となる。

ピントを都度合わせたり光量を調整したりと技術と手間がかかる。
新機器は液晶ボタンを一度押すだけであらかじめ定めておいた設定に切り替えられる。独自の技術で、細胞の核の位置を見定めるのに重要な「紡垂体」を視認しやすくなる。少子化対策のキーだと言えるのではないか。

他にも森林経営、ドローンで一括支援・鹿島。
2024問題で長距離輸送を代替・JALとヤマトの共同開発。

24年はSDGsをはじめとした社会課題の解決に向けた製品や生活に密着した商品が多く、日本生産・開発技術の高さを改めて認識することができた。
日経の「優秀製品・サービス賞」の取り組みを評価したい。Goto

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