どすこい。どすこい。

大相撲三月、大阪場所が今日から始まる。

このブログ恒例、優勝力士占いの始まり始まり。
ありがたいことに、ここ二場所、安青錦の優勝を見事に命中させた。実に気分が良い。ところが不思議なことに、十年以上続けているこの占い、外れたときは「何を見とるんや!」とやんやの喝采を浴びるのだが、当たると誰も何も言わない。

どうやら読者は、当たることには興味がなく、外れる瞬間だけを楽しみにしているらしい。なかなか意地の悪い方々に読んでもらっているようである。いやいや、これは私に対する叱咤激励だと気を取り直しておこう。人は褒められるより、からかわれる方が長生きするとも言う。知らんけど。

さて場所前、角界随一の規模を誇る伊勢ヶ濱部屋で、親方が力士に手を上げたという話題が出た。相撲界では「またか」と言われそうな話だが、親方は代替わりしたばかり。多少、力が入り過ぎたのかもしれない。

それより気になるのは協会の対応である。三月場所後に処分を下すとのことだが、当人たちはマスコミに騒がれる前に自ら名乗り出ている。ここは江戸町奉行、大岡越前ばりに「うむ、事情は分かった」とテキパキ裁いても良いのではないか。もっとも、私は真相を知らない。知らないのに語るのが、相撲ファンの特技でもある。

さて本題。優勝はズバリ、絶好調の大関安青錦。三連覇で綱取り――。
そう書くと話は早い。だが、そう簡単に話が進まないのが大相撲である。

理由は簡単。
二人の横綱に意地があるからだ。入幕わずか二年余(23年初土俵)の大関に三連覇を許す。それでは横綱の面子が丸つぶれである。横綱とは強いだけでは務まらない。強くて、人間的にも風格があり、角界を背負って立ち、若手力士の壁になる存在である。

だから今場所は、終盤まで一つ二つ取りこぼしながら星が入り乱れる展開になるだろう。優勝争いは横綱・大関陣の対戦まで持ち込まれる。近来にない、なかなか面白い場所になると私は読んでいる。

大阪場所は荒れる浪速の土俵。
観客は実に正直である。
良い相撲には割れんばかりの拍手。
つまらない相撲には、空気が一瞬で冷える。

その空気、テレビ越しでも分かる。だから力士も気合いが入る。
力士が粘りに粘り、館内を沸かせ、テレビ桟敷の視聴率も上がる。NHKのアナウンサーの声も一段と高くなる。それが今場所の最大の魅力だろう。

さらに楽しみなのは、若手のチャレンジである。横綱・大関にぶつかっていく姿は、見ていて気持ちがいい。まずは伊勢ヶ濱部屋の若手衆。義ノ富士、伯乃富士、そして熱海富士。名前だけ聞くと富士山が四つくらい並んだようだが、それぞれ、根性がある。荒削りだが、若さと気力がある。横綱、大関陣を脅かし、ひょっとするもある。

次は小兵力士。藤の川。番付が上がれば横綱・大関戦もあるかもしれない。小兵が大男をひっくり返す。相撲の醍醐味である。翠富士も楽しみだ。部屋が少々騒がしくても、土俵の上では関係ない。大暴れしてもらいたい。そして平戸海。稽古量では角界No.1と言われるほど真面目な力士で、所作も美しい。

こういう力士を見ると、「ああ、日本の大相撲はまだ大丈夫だ」と思う。
さて、若手の話をしておいて何だが、優勝争いは別である。

ズバリ占う。今場所の優勝は――横綱・大の里。
地力があるのはもちろんだが、大相撲とは何かを、ようやく身体で理解してきたように見える。横綱とは、ただ勝てばいいわけではない。勝ち方に風格が必要なのである。その風格が、最近少し出てきた。顔つきも横綱らしくなってきた。気のせいかもしれないが。もちろん、この予想が外れれば、また皆さんに笑われるだろう。だが、当たっても褒められないのが、このブログの伝統である。

それでも懲りずに占う。
それが素人愛角家の生き方というものだ。

春の浪速。さて、どんな土俵ドラマが待っているのか。まずは初日。テレビ桟敷で一杯やりながら、ゆっくり楽しむとしよう。さてあなたは誰を占うか?どすこい、どすこい。Goto

コメント