ミスを犯しました。その責任をどうとるか?とても難しい問題です。
人間誰しも、完璧な人はいません。如何に注意を払い、丁寧に仕事を積み上げても、トラブルは付き物です。問題は、その際の処理の仕方。解決後の責任の取り方です。
刑法に拘るミスなら、それは犯罪ですから、司直の手にゆだね、法に基づいて裁いてもらうしか方法はありません。当事者間での解決不能なミスは、法廷に持ち込まれて、民事事件として調停や判決で決着をつけます。
しかし、大方の経済活動におけるミスや失敗は、謝罪と金銭で解決します。日本的には、まず話し合い、ミスの度合いを整理し、実害の実態を把握し、相互の信頼関係を確かめ合って、妥協します。
その際、人間の本性や問題解決能力が問われます。
10月1日付け、朝日新聞の書籍広告でミスがありました。
雑誌「選択」の10月号の広告を掲載する予定が、どのような経緯かは分かりませんが、
前月9月号の広告が掲載されてしまいました。
朝日新聞朝刊公称800万部に掲載され、配布されて閉まったのですから、
このミスを帳消しにすることはできません。
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  10/1掲載の選択9月号広告         10/2の10月号         比べてみました 
次の日(10月2日)に予定原稿が掲載されましたから、間違いに気付き,即座に、原稿を差し替え、ミスの処理がなされました。業界的には、翌日の紙面を取るのは大変なことです。(処理方法はこれ以外にはありません)
同業者として、その際のスポンサーである出版会社の広告担当者と、ミスを犯した広告代理店の担当者との際どいやり取りが目に浮かびます。
現場は阿修羅・・・・・・・片方は、高圧的に「どうしてくれる」「被害は甚大だ」「責任とれ」と。
もう一方は「データのやりとりで・・・。間違えたのは・・・・で」と弁解と謝罪を繰り返し・・・・・・・・・・。
さて、ミスの事後処理は済みました。後は責任の取り方です。
あなたが、ミスを犯した側の上司なら?被害を受けた側の責任者なら?どのように解決しますか?
その責任の取り方に、人の生き方、人間の器が現れると思うのですが。
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コメント

  1. リミスキー・コルサコフ より:

     朝日さん大変ですね。最近叫ばれ続けている「コンプライアンス」ですか。文章化イして、立派な決まり文句を並べて、みんなで安心してしまう。肝心な現場は、機械化・デジタル化で要員が減り、専門職も少なくなりチェック機能が逆に雑になる、結果仕事が総じてマイナス方向に動いてしまう・・・。「他人の振り見て我が振りなおせ」でしょうか。わが社も気をつけなくては。「他山の石」としたいと思います。