ジャーナリズム

餅は餅屋にまかすべきだと思うんですが・・・・・・。
最近の風潮なんでしょうか?政府の機関(各種委員会、諮問会議、懇談会など)に民間有識者と称して経済人が参画、意見を述べる機会が増えました。
その成果は、官僚主導の財政運営を、官邸主導に切り替えた小泉政権下の「経済財政諮問会議」に顕著に現れましたが、最近は、それらの各種会議も官僚主導に逆戻りした感があります。
官邸に強い意志と有能な人材が配置されれば、この種の方式は上手く行くのでしょうが。
その場を繕うような、中途半端で、おざなりの機関では、大して意味がないと思います。
餅は餅屋。学者や文化人が意見を述べるのは、自由ですが。経済人がしたり顔で、政治的な発言をするのは宜しくないと思います。政治向きのテーマは政治家を信頼して、政治家に任せるべきです。
経済人は、財界団体からの参加はそれなりに価値はあろうかと思いますが。いくら優秀で、実績があっても、見識があっても。企業の看板を背負ってメンバーに加わるべきではないと思います。なぜなら、その企業、その業界の経済力が背景になるからです。
始めて聞く政府の機関ですが。「厚生労働行政のあり方に関する懇談会」で、座長の前経団連会長が「テレビで厚労省をあれだけ叩くのは、ちょっと異常だ。正直言って、私はマスコミに対して報復でもしてやろうかと、思う」「スポンサーを引くことも考えねば」と発言したとか。
どの番組の、誰を指しての発言かは想像が付きますが。(私も少々?と思うところもあります)が、しかしこの発言が事実ならば、これはゆゆしき問題だと思います。
なぜなら、年金記録問題や薬害肝炎など、この処、表に出てきた厚労省の不祥事は、先の参院選による与野党逆転での「ねじれ」効果、国民の意思だからです。
広告出稿量日本一の大企業のトップが、「広告費を引き上げる」と恫喝を掛けるのですから、民放は広告費で成り立つ事業。首根っこを押える話です。メディアはビビッてしまいます。
そうなりますと、報道に圧力が掛ることになり、報道の自由が失われる可能性が生じます。
参院選の結果である国民の意思をも歪めることになります。とても恐ろしいことです。
万が一、マスコミ各社が、「一経済人」に首根っこを押えられたぐらいで、報道を躊躇するようでは、
日本のジャーナリズムは、その程度のものかと、言わねばなりません。
                            Goto

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