流言飛語

中国の携帯電話の利用台数が5億台を突破したそうです。
みかんの中にウジがいる。え〜と、驚きの情報が中国全土を駆け巡った。
9月下旬。四川省の一部地域のみかんからハエのウジが見つかったと。
これは、信じがたいが、それは一部地域で事実らしい。それも、春先に起こった四川大地震で埋まった死体に付いたウジがみかんの中に発生したという。みかんに何かの拍子で、異物が混入したのは想像にがたくないが。
震災とは関係ないのは、誰の目にも明らかだ。
しかし、この流言は、ネットを通して。携帯を経由して、中国全土に、瞬く間に広がった。
そのせいで、なんの関係もないエリアの湖北省から北京に運ばれたみかんまで価格が付かず、叩き売られ、それでも値が付かないものは、大量に打ち捨てられたという。
食糧危機が叫ばれている地球でもったいない話です。
中国は、残念ですが、今尚、言論統制の国です。携帯やネットが普及すれば、その反動で、統制から逃れたさまざまな流言が国内を駆け巡るのは、仕方がないことかもしれません。
しかし、みかんが危ない。の流言が引き金となって、他の農作物も。加工品も、引いては、製造品も、機械工作物も、打ち捨てられる嵌めに落ちうる可能性がある。とても、恐ろしいことです。
そうなれば、国家存亡の危機です。
高度な情報社会は、地球の裏側で起こるニュースが瞬時に、世界中を駆け巡る。とても素晴らしい時代です。が、町の井戸端会議の流言が、さも大変な事件のように、ネットや携帯に載って、駆け巡るのは、異常な社会です。
果たして、それが、人類にとって幸せであるのかどうか?手塩に掛けて育てられたみかんが、無残に打ち捨てられるのを見れば、考えさせられてしまいます。
高度化する情報伝達機能。携帯電話もパソコンも素晴らしいです。しかし、それを使う人の成熟度と合致していなければ、それはとても不幸な結果を招くのでは・・・と思うのは、広告屋だからでしょうか?
流言飛語で社会が混乱するようでは、悲しいですね。
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