青春

若い力を信じ、若者を嘆くことはやめましょう
ゴルフ好きの楽しみの一つに、TBSが苦労して中継する米男子ゴルフのメジャータイトル、マスターズトーナメントのテレビ観戦がある。
今年は17歳の高校生、石川遼君が、プロ史上最年少で出場する。どんなチャレンジを見せてくれるか?今からワクワクする。ゴルフ好きならずとも、日本中が湧き上がるだろう。
予選を通過、決勝ラウンドに進出するようなことになれば、寝不足で頭がぼ〜としたおっさんゴルファーが巷に溢れること請け合いだ。著作権を持つ、TBSの視聴率もうなぎ昇り。広告枠も高値で商いされ、業界の活況に繋がればと願う。
また、遼君にあやかって、春のセンバツ高校野球からもヒーローが誕生してくれればと、若者頼みだが思う。センバツの出場校が発表された翌日。土曜の朝日新聞。「球児がまぶしい」と題して特集記事が掲載。
お〜。毎日新聞主催のセンバツを、朝日が特集か?高校野球をビジネスの柱に据え、競い合った両社が、手を携えて球児のために協力し合うのか。時代も変わってきたな〜。と、思いきや。
なんのことはない。夏の全国高校野球選手権大会の主催は、朝日だぞ!と。創刊130年記念特集を、センバツの発表にぶつけただけ(勘ぐりすぎかな)。何か特別な企画でも加わるのかと思いきや?何もない。選手の直向さと、新聞ビジネスとの違和感は拭えない。
石川遼君はお父さんが手塩にかけ育てた。高校野球は野球を愛する人達がボランティアで育てた(新聞社が育てたのには疑問だ)、それでは、企業は、若者を育てるために何かやっているのか?
52回にもなる日本学生科学賞のこと、私は知りませんでした。読売新聞が主催し、旭化成が支援している。その入賞作品紹介が下の写真。内閣総理大臣賞が「巻きひげの秘密」と言うから、髭顔親父を嫌う、娘たちのことかと思ったが。
キュウリの茎から伸びて支柱に巻き付く「巻きひげ」の研究だとか。スポーツばかりじゃない。科学に賭ける高校生も、なかなかユニークな研究をするものだと目を見張る。我が岐阜県の斐太高校が読売新聞社賞受賞にも感激。
その記事下に掲載された旭化成の広告。左の写真「?」はフラスコ。右の「!」は試験管。コピーは「学力低下」って何ですか。嘆くのはやめましょう。この国の若い力はゆっくりと、確実に育ってます。」
「旭化成は日本学生科学賞を通じて、考える中高生を応援します。」と。素晴らしい企業、素晴らしい広告だ。この科学賞。スポーツのような派手さはないが、企業も若い力を育てている証明。
なんの変哲もない青春時代を過ごしてしまったおっさんとしては、
若者が活躍するゴルフ中継にウキウキするだけではよろしくない。
物事と真摯に向き合う若い力はどこにもいる。遼君の親父にも。野球の指導者にも。企業を通じての貢献も。今更、成すすべはないが。彼らに、ちょっとだけ手を貸す。心から努力を称える。そして、元気出して頑張ろうと励ます。それぐらいはできる。
そんなささやかな思いと行動で、過ぎ去った青春を蘇らせてみたい。と、思うのだが。
もう。遅いかね〜。遼君のように300ヤードは飛ばないが、まだまだ青春でありたい。
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読売新聞より

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