槍銭

気楽な気分で遊びに行きますかね〜
子供の頃の微かな思い出です。岐阜の歓楽街、柳ヶ瀬が隆盛を極めていた昭和30年代前半。
近所の「お兄さん」達が柳ヶ瀬に遊びに行くなら、「槍銭一枚で十分」と言ってたことを思い出しました。
槍銭とは、野口英世のことです。「う〜ん」まだ、何のことか分らないですって?1000円札のことですよ。槍の先と千を掛けて、1000円のことを「槍銭」と言うんです。
貨幣価値が当時と違います。今では千円で柳ヶ瀬で「遊ぶ(お酒を飲む)」ことはできませんが。
日本中の高速道路を上手く乗り継げば、どこまで行っても千円一枚で乗り放題。
この中途半端な景気浮揚策?がスタートしました。
千円の価値が如何程なのか?果たして効果が出るのかどうか?
スタートの二日間は、マスコミ(特にテレビ報道)で大騒ぎするほどの波及効果はなかったようです。
私が中途半端だと思うのは、そもそも高速道路の無料化は民主党の政策。
それをパクリ千円にしたのがこの政策。千円の整合性がまったくわからない。
それに、土日のみの実施も。2年間の期限付きも。ETC限定も良く分らない。
この不況下、内需拡大に向け形振り構わぬ対策を立て実施するのは分かるのですが。
経済対策なら、物流費の抑制になるトラックも加えるべきだし、平日も千円にすれば営業車の行動範囲が広がり経済効果が上がるはず。庶民が高速道路を使って遊びに行くのが景気浮揚策だとはとても。
雇用不安が付きまとい。賃金の減少が現実化しています。そもそも「千円」のベースアップも難しい現状。原油国の生産調整とやらで、ガソリン代もジワジワと値上がり。すぐにでもやらなければならない対策は他にあると思うんですが。
果たして、気楽な気分で「遊びに」行きますかね〜。庶民感情が分かっていませんね。
場当たり的で中途半端な政策に税金を使うようでは弱ったもんです。
「槍銭」一枚で遊べた時代に戻ることはできませんかね〜。
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