弁証法

否定からは何も生まれません。逃避から未来は見えません。
物事は、否定から考えるのか?肯定から考えるのかで、天と地ほど違います。江戸末期の私塾「咸宜園」・・・・思想家、広瀬淡窓が開いた私塾の話を書きました。あの時代。5000人もの若者が、学問を志し豊後の国・日田に集いました。
咸宜とは、すべからず(ことごとく)許す(よろし)。貴賎貧富・身分の差なく・・・志のあるモノはすべて、受け入れたと、月刊の社内報「中広報」で説明しました。
師走になりました。行く年を振り返り、来る年への整理をする時期です。整理をする前に・・・・。
最近、耳障りなのは・・・・例えば、小沢一郎さんの政治資金の問題などで、メディアも評論家もすぐ使う言葉・・・説明責任が足らない。・・・本人が記者会見で何度も述べている通りだと思うのですが。
政治資金を着服したと思いこんでるから・・・その思いと発言が違うと、「説明責任」って言葉を使うのです。説明責任とは・・・・違法を認めよ・・・っていう、自らを一段高い位置に置いて、相手を犯罪者に見立て、上から目線でモノ言う時に使う言葉です。私には耳障りです。
それと、「よくわからない」って言葉。例えば、橋下さんらの維新の会が、公約する、大阪都構想について。既成政党のリーダーが、よく分からない。って論評しています。地方とはいえ、日本で第二番目の大都市・大阪市の市長選挙の公約です。よく分からないはないでしょう。国会議員が、都構想について、勉強していないとするなら・・・・怠慢です。
実は、そうではなくて、よくわからないとは、反対であると同義語です。反対なら、どこが、どう、反対なのか?それこそ、説明責任を果たして欲しいモノです。本当に、わからないなら、政治家を辞めた方が良い。よくわからないと逃げる為政者の言葉が、耳障りです。
ついでで、もう一つ。大阪W選挙で、偽善的な評論家や政治家の常套句。市長選挙で、橋下さんに投票しなかった人が、52万人もいるのだから、その声を無視してはいけない。こんな、発言をする人を、無知蒙昧と申します。都構想に賛成か?反対か?と選挙で問うたのです。
反対があるから,問うたのではないでしょうか。賛成が上回れば、構想は前に進めるのですし、反対が多ければ、頓挫するのです。それが、今日の民主主義です。にも拘らず・・・したり顔で、反対の声を大切にと・・・。このもっともらしさが、私には耳障りです。
批判や否定からは、何も生まれません。逃避からは、未来は見えません。
行く年を振り返る最低条件として・・・・まずは、咸宜・・・・この1年。上手く行かなかったことの方が圧倒的の多いのですが。それも、これも、「ことごとくよろし」と「すべてを許し、肯定」してから、一つ一つ丁寧に、分析してみたいと思います。
これって、弁証法的考え方なんですって。   Goto

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