冷静に、冷静に。

対中政策・現状を分析して対処すべきではないでしょうか。
中国との関係についてです。二つ考えます。まず、冷静に冷静にです。テレビ報道は象徴的場面を切り取って、何度も放映します。ですから、どうしても、なぜ、日本大使館にペットボトルを投げつけるのか。日本車を壊すのか。日本企業のスーパーに押し入るのか?と反中感情が先に立ちます。
新聞もそうです。話し合うべきとか。国際世論に訴えよとか。日米同盟を強化すべきとかの論調で一色ですが。中国全土で、100以上の都市でデモとか。邦人に危害がとか。どこの発表かは知りませんが、結構、反中感情を煽るニュースを掲載します。
勇ましい人達は、そんな報道に、ナショナリズムを煽っています。
日本は米国の従属国です。ナショナリズムを煽るならば、中国との関係以前に、米国との関係も整理せねばなりませんが、そんな勇気はないでしょう。
中国社会のオピニオンリーダーや知識水準の高い人でも、「尖閣諸島国有化とは何か?日本が何を目論んでいると思うか?」そんな問いに答えれる人はひとりもいないと、中国で最も有名な日本人と称される加藤嘉一さんは語っています。(朝日・オピニオン)
国有化は持ち主が変わっただけ。ナショナリズムの権化である石原慎太郎の思うままに、東京都が保有すれば、即座に自衛隊を駐留させ、島に灯台、資源開発と、それこそ、抜き差しならぬ状態に陥るのを避けるために国有化したことを、中国では誰も知らない。(日本人も良くわかってないのだが)・・・だから。冷静に、冷静に国有化の真意を説明すべきです。
もう一つは、中国の現状をよく理解することです。日中国交正常化の際。尖閣問題は棚上げにされました。しかし、中国人の感情まで、棚上げしてしまったのではないでしょうか。中国政府は、反日感情を、政権維持に上手く利用しています。そのことを理解した上で、対処すべきです。
日中は経済的には相互依存の関係にあります。中国人の反日感情は日本に対する不信でしょうか?中国人が何に怒り、何を考えてデモしているのか?勿論、体制に対する不満であり、批判。やり場のない怒りを反日で解消しているのが現状です。
政治も行政も、何事においてもオープンな日本では、デモすらコントロールする中国の異常な体制が理解できていません。現状を理解し、対処すべきです。そのことを、理解すれば手段も行動も決まってくると考えるのが政治ではないでしょうか。
日本に政治が存在しないことが、大問題ですが。それは、日本人が選択した道。今更、文句も言えないのですが。本日予定の国交正常化40周年のレセプションも一方的に中止になりました。それも結構なことではないですか。それが、中国の現状なのですから。ジッと様子を見ましょう。
最後に。米国との関係です。
米国務長官は、尖閣諸島は日本の固有の領土。万が一中国が水域内に軍事行動を起こすなら、米国は安保条約のもと、日本の安全を守ると、中国で言ったとか。言わなかったとか。話題になっていますが。言わなくても言ったのです。だから、自衛隊は米軍と情報を蜜にすべきです。
勿論、オスプレイ普天間配備も、国防費増額も淡々と、いや冷静に、冷静に実施すべきです。Goto

コメント

  1. Goto より:

    おっしゃる通り。
    尖閣問題で、自己矛盾犯しているのは中国です。
    しかし、戦後の日本政治が、対中国に自虐思想で対応してきたのも、また、事実です。日本外交が未熟なのは、今尚、経済大国を誤認してるからではないでしょうか。日本はもはや、世界の冠たる長寿国ではあっても、経済大国では無くなりつつあります。国家の存亡の危機に、国有化って、誤解されますよねぇ。Goto

  2. ナガラ より:

    外交>戦略>戦術>戦闘
    戦争に於ける相関ですが、子供の国・日本はいつも戦闘を問題にします。
    片や大人の国・アメリカは外交や世界戦略から、アジアをコントロールしようとする。
    これでは、勝負になりません。
    今回の対中国問題に関しても、アメリカは冷酷に計算し、日本をアメリカにとっての脅威・中国に対する咬ませ犬にするでしょう。
    一方中国は、政権維持策として尖閣問題をその時々で利用し、あわよくば領土問題として俎上にあげ、海洋権利を日本に強引に認めさせる戦術です。
    もう一つ気になっているのは、『国有化』という言葉。
    私はよく中国人と筆談をしますが、どうも大きな誤解があるようです。
    中国から見ると日本の領土だと宣言することになり、一方日本人は、元々日本の土地である尖閣の持ち主が国になったと思っています。
    ですから、本来、日本人の考える国有化の『国有化』を中国が問題にしているのなら、中国は尖閣が日本領と認めている図式になります。
    この基本的な誤解が存在することを、誰も問題にしないのは疑問です。
    大勢に影響しないからでしょうか。