寡占化

物流業界の共同運行検討会は他山の石ではない。
三人よれば文殊の知恵なのか。それとも背に腹は変えられないのか。はたまた、少子高齢化、人口減による時代の流れなのか。長期的には収縮の方向にある日本経済を見越して、利害が合致したのか。時代の流れか?大手物流企業が共同運行の検討会を発足させた話題に注目したい。
全国物流ネットワーク協会は、人手不足が深刻、ドライバーも高齢化が進み、対策に取り組むことは急務。その解決策として、帰りの便に空きがでやすい地方路線から、空きスペースを融通し合う共同運行をスタートさせ・・トラック以外の鉄道、バス会社の輸送網とも連携して合理化を計る検討に入った。物流業界寡占化の始まりである。
勿論、規制緩和の必要もあり、監督官庁である国交省にも働き掛けると。
少子高齢化がもたらす様々な社会的、経済的な損失は、もはや机上論ではない。経済成長戦略を推進する上で最も深刻な問題になっている。その解決に知恵を絞るのは、物流業界だけではない、モノづくりの現場でもサービス業でも、あらゆる産業で・・この動きが加速する。
この共同輸送への取組、検討会の推移を注視したい。人材が確保できなければ事業は成り立たない業界。まずは不採算路線の共同輸送化だが、次には企業間統廃合へと進むのが目に見えている。つまりは人材難を背景とした再編、統廃合、寡占化の道である。
物流業界だけではない。全ての産業、業界が直面する課題である。メディア業界も免許事業だから、地上波放送局、取分けAMラジオとFMラジオとの垣根が低くなり、その後統廃合されるだろう。広告業界も、大手代理店の動き次第だが、地方の広告会社、中小零細の広告代理店もメデイア歩調を合わせ統廃合されるだろう。
物流業の共同運行の話は他山の石ではない。全ての産業、業界が少子高齢化の影響が表面化するのは時間の問題。それぞれが、我を捨てて、知恵を絞らねば、その産業が寡占化され、時代の流れは急で、いづれは消滅してしまうと思うのだが、考え過ぎだろうか。Goto

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