梅雨も楽し

ビニール傘使い捨ては勿体無いですね。傘でお洒落しませんか。
連日ジメジメした天気が続きます。南の地方はもう梅雨に入りました。6月です。この地方も追っ付け梅雨なるでしょう。雨の日が続きますと憂鬱で、気分も滅入りますが、この季節の雨は慈雨と申します。万物が育つ源です。豪雨はゴメンですが、雨に感謝したいと思います。
雨を楽しむといえば、やはり傘ですかねぇ。岐阜は和傘の産地。その昔、徳川家康の長女、亀姫が嫁いだ、加納藩。岐阜市の南部で、なかなかの名門。幕末まで藩は続きましたが。遺憾せん小藩、維持するには余りにも石高が少ない。下級武士たちは、内職で糊口をしのぐしかない・・
この地方は良質の竹が取れ、長良川の川筋にはコウゾウが生息、美濃和紙の産地でもある。竹があり、紙があれば、和傘が作れる。岐阜の特産いえば、和傘に岐阜提灯、いずれも材料は、紙と竹。下級武士達は、傘張りを内職にした。廃れたとはいえ、その伝統が今も残る。
私が子供の頃は、どの家にも番傘が軒先に掛けられていたのを思い出す。商家の番傘は、屋号が書かれていた。急な雨には、番傘がお客に貸し出される。今から思えば、それも商人の心尽くしだったんでしょうね。
昨今の傘事情は、ビニール傘全盛。ひと昔前は黒いこうもり傘が主力で街は黒い傘で溢れる。だから雨の日の鬱陶しさが余計に街を暗くししたものです。それが、透明のビニール傘の登場で雨中を歩く人の視野も広がり何気に明るく感じる。しかし、安価なせいで、使い捨て・・なんとも勿体無い気がしないでもない。
英国ロンドンは雨と霧の多い街。英国紳士は常に傘を持ち歩くという。ステッキ代わりにブランド柄の傘を持つ紳士はなかなかお洒落。エリザベス女王は服に合せて傘の色も変えるそうな。ビニール傘は今でこそ中国で量産されているが、そもそも開発したのは江戸時代から続く東京の傘問屋。
進駐軍のテーブルクロスの着装を材料に、乳白色の塩化ビニール傘として誕生。60年代に透明のビニール傘が登場、ファション界で注目され、80年代に中国で大量生産されるようになり、90年代にはダイオキシン問題が浮上、ビニール傘が槍玉に挙げられ、塩化ビニールからポリオレフィンに素材が変わった(日経ART REVIEWから)
梅雨の季節です。ジメジメして鬱陶しい日が続きますが。傘でお洒落して、颯爽と雨中を歩きますと、梅雨もまた楽しいです。Goto

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