カニ殻が宝物に

この世の中に捨てて良いものなどあろうか?
師走に入りました。が、今年一年を振り返るのはまだ早い。12月はクリスマ商戦や忘年会など経済が活性化する繁忙期で人やモノが最も動く月。そんな大切な月に反省なんてしてられない。振り返るなら、正月休みで結構、そんな心境です。
いや、だからと言いて、何もバタバタしましょうなんて言っている訳ではありませんが。あまりにも使い捨てが多過ぎる気がします。取分け気になるのが。食料品の廃棄です。コンビニやスーパーの食料品に限ったことではありませんが、この国ほど食べ物を捨てている国があるでしょうか。勿体無いの限りです。
朝日新聞11/25・「リレーオピニオン」のコーナーに「よみがえる」と題して、鳥取大学の準教授が山陰特産のズワイガニの・・・それも缶詰や冷凍食品などの加工品の材料になった後の・・・「殻」から「キチンナノファイバー」(髪の毛の1万分の一ほどの幅の繊維)を取り出すことに成功したとの記事が掲載されました。
「キチンナノファイバー」はその特性から肌の表面に保護膜を作る作用を利用し乾燥や紫外線から肌を守る敏感肌用化粧品が開発され、発売され、さらに繊維ですから、衣料品にも、食品にも応用できないかと企業と共同研究が進んでいるとのこと。大腸炎の炎症を抑える効果も動物実験で確かめられ、医療品として医学関係者との提携で進んでいると報じています。
加工工場から大量に出る「殻」は産業廃棄物として処理せねばなりません。なんとかならないのか。そんな思いで様々な検討がなされていたと想像できます。それが、「樹木に含まれるセルロースとキチンとは構造が似ている」「キチンが含まれるカニ殻から繊維が抽出」できるかも、そんなひらめきが「カニなら水揚げ日本一の鳥取」と一人の若者を京大生存圏研究所から鳥取大学へ。
そして、8年の歳月が流れ、廃棄物が一躍、地域を活気づける「宝物」に。凄い話です。日本中にはその土地の特産物で捨てられているモノが山ほどあります。それを再生させる。そんな研究が各地で行われれば、地方創生の柱になるのではと思います。
少なくとも日々売れ残り・・・大量に廃棄される食品を、真剣に勿体無い捨ててはダメだと研究すれば経済効率は抜群に良くなるのでは・・・そんなことを思いながら、12月のメディア紙面を反省や振り返りで飾るのは、それこそ建設的ではない。勿体無いと思う次第です。Goto

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