転ばぬ先の杖

ヘルメット、老眼鏡、補聴器、そして杖は高齢者のアイテム?
私は杖を数本持っています。とても素敵な杖たちです。
右脚、股関節を人工に変えた折、そのリハビリで購入しました。
もう、15年近く前のことです。
早朝ウォーキング。啓蟄と人間が関係があるとは思いませんが・・
3月の声を聞いてか、歩く人の数が急に増えました。
もちろん、私と同世代の人が大半です。彼らの手には杖が握られています。
それも両手に。Walking Stickというそうで、スキーのStickの要領で使い
歩行の際、脚の負担を軽減するために良い。スポーツ店に売っているとか。
健康ブームのアイテムですね。
杖って、呼ぶと年寄りくさいのですが、ステッキというと、
葉巻を咥え、ステッキ片手に颯爽と歩くチャーチル元首相が浮かぶ・・・
如何にも英国紳士の権力、権威を象徴する自己顕示のアイテムって感じがしますね。
杖の由来は、定かではないそうですが、狩で負傷した人が、
山や森で落ちている木や棒を支えにしたのが始まりとか。
それが、なぜ、紳士のおしゃれになったかはわかりませんが。
実は、杖は、戦争の武器、ソード(剣)を持つナイト。
時代が移り、日常にソードを持つのではなく、ステッキに変わったのだと。
だから、ステッキは紳士のおしゃれのアイテムに。だそうな。
ご存知ですか。最近、日本でもステッキブーム。いや、高齢社会、杖ブームだそうです。
厚労省の人口動態統計によると、2016年の転倒・転落による死亡は8030人、
交通事故の5278人を上回る。杖ブームの根拠は・・正に転ばぬ先の杖です。
英国紳士のアイテムはハット、ネクタイ、手袋、そしてステッキなら。
日本の高齢者は、ヘルメット、老眼鏡、補聴器、そして杖でしょうか。
杖もお洒落になり、東京の下町にあるイオン3階の杖専門店には
約20坪に11ブランド、約300本、様々な杖が並ぶそうです。
私はウォーキングのおかげで、階段も駆け足で降りられます。
杖を必要とはしませんが、薄くなった頭にハット、
手には素敵なステッキを持って、颯爽と春の日を歩いて見ようかなって思っています。Goto

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