あったらいいな

双11(ダブルイレブン)「独身の日」で最も注目の商品は「日本の文化」です。
文化の日なんてなくても良いのではと、11月3日に書いたら、
「お前には文化の意味とか価値がわからないのだ」とお叱りを……
そうかなぁと思いながら、文化についてこんな風に考えてみました。
私が考える文化とは「生活様式」のことです。
取り立てて「文化」「文化」と大騒ぎする必要などないのでは。
我々が日常生活の向上を目指すことが、即ち「文化」だと思っているのです。
「良い文化」は生活に溶け込み、「悪い文化」は朽ち果てます。
私は広告屋です。その視点で見れば、日本人の最高の「文化」は……
小林製薬のキャッチコピー「あったらいいな」だと思っています。
次々と日常生活に利便性を持たせる「商品」を開発、消費者に提案する、
そして、それが「生活様式」となって、人々の日常の一部になる。
それが文化ではないでしょうか。
もちろん、新たな日常様式を開発しているのは小林製薬だけではありません。
花王の洗顔剤は特殊な植物成分を配合し皮膚への刺激を抑え、「敏感肌」に悩む人を解放。
ユニ・チャームの超立体マスクは顔のラインに沿った立体構造で、隙間なく装着でき、
PM2.5対策の必需品となっている。
ライオンの歯ブラシ、システマは「超極細毛」を採用し、中国メーカー製品では
届かない歯と歯茎の隙間の汚れもかき出す。
サンスターの歯磨き粉ガムは歯槽のう漏や口臭予防などの効果が抜群で人気。
パイロットコーポレーションのボールペンフリクションは、書いた文字がこすると消える
まだまだ、なるほど、日本人ならではの「文化的」な商品は山ほどあります。
中国で最も購買力が高まる日は、ネット通販会社、アリババ集団が2009年
11月11日に仕掛けた「独身の日」です。(今では多くの企業が参戦する一大イベントです)
昨年の取引額は1日で2兆7千億円に達しています。さすがに中国ですね。規模が違います。
セールでは各企業ともに、ここぞとばかり、通常よりも大幅な値引き額で販売するのですが、
今年の注目商品は高額だが日本人が日常的に使う、上記各社の商品群だそうです。
そうなんです。これらの商品は「日本人の生活様式」、即ち「日本の文化」です。
中国政府が止めようにも止まらない
「日本文化」がじわじわと中国民の日常生活に浸透しているのです。
もちろん、同じような商品が中国でも開発されるでしょう。
でも、それ以上に日本の企業は「あったらいいな」「日本文化」を創造しているのです。Goto

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