メディア博物館の閉館

新聞の衰退は民主主義の危機です。
そもそもですが。新聞の発祥とはいつ・どこででしょうか。
「ニュース」を手書きで発行したのは1720年代と言われます。
ですから、300年前にその原型が誕生したことになります。
1800年代に印刷技術が誕生、英国で新聞が発行されるようになりました。
その後、新聞は「国民と共にあるが、民族主義ではない。
リベラルであるがいわゆる自由党的ではない。
平和を希求するが、いわゆる平和主義とは違う」という「理想」を掲げ
欧州で広がり、米国の独立と民主主義を牽引し使命を確立していきます。
「市民の権利と自由の正当な行使を根幹とする、近代民主主義の重要な擁護者」として
「民主主義の自由な政治形態を知り、話し、批判する自由をあくまでも
守り抜くために、独裁体制を絶対に容認しない立場を貫き市民権を得ていきます」。
そして、新聞の姿と申しますか、位置付けは合衆国憲法第一条に
「言論、または出版の自由を凝縮する法律を制定してはならない」と記され、
ワシントンの米議会議事堂近くのペンシルベニア通りに建つメディア博物館
「ニュージアム」の壁面に「第一条が掲げられる」に至ります。
博物館では「人種差別撤廃にメディアがどう関わったか、記者は戦場で
どのように取材したか」など様々な切り口で「報道」の歴史や役割が紹介されています。
言わずもがなですが。横浜にある新聞が出来るまでを紹介するだけの
お粗末な「新聞博物館」とは新聞の役割や使命の重さは桁違いです。
今月その「ニュージアム」が開館から11年で閉館されるという。
フェイクニュースが横行するこの時代にこそ「米国憲法第一条」が輝きを放ち
その要であり担い手の新聞が自ら「新聞の理想」を追求されねばならないのに、残念です。
その責任を米国ファーストで「民主主義」をも蹴散らし、
「自国第一主義」を推し進めるトランプ大統領の影響だとの声もあるようですが、
そうではないでしょう。
彼を選んだ米国民が「新聞」を切り捨てているのではないでしょうか。Goto

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