ゴリ押し検察法改正、「朕は国家なり」なんてとんでもない。
コロナ禍のどさくさに紛れ「安倍政権も地に落ちたもの」です。
言わずもがなの「検察法改悪法案」を強行突破しようとしている姿勢です。
元検事総長らの「反対意見書」を全文を読んでみました。味わい深い反対書です。
率直な疑問です。なぜ、この法案成立にここまでムキになるのかです。
東京高検の黒川検事長を「検事総長」に据えたいからです。
国会の委員会答弁で安倍首相は「国家公務員の延長」が基本で、
恣意的な問題は一切ないと断じています。
だったら、なぜ、2月8日に定年になる黒川氏を1月31日の閣議で
8月7日まで半年間の延長を決定したのか。黒川氏は定年を過ぎてなお現職です。
「李下に冠を正さず」と申します。黒川氏を検事総長にするための法改正ではないと
言うなら、そうしないと言えば良い。言わないから問題がこじれるのです。
安倍首相は「検察官にも国家公務員法の適用があると従来の解釈を
変更することにした」と黒川氏の定年延長を衆院の本会議で旨を述べています。
これって「法も閣議で変える」首相の意のままの内閣なのですから、
絶対王政のフランス・ルイ14世の「朕は国家である」と同じではないですか。
三権分立主義を棄てたことになります。
閣僚で異を唱える人はいないのか。河野防衛相、小泉環境相は、沈黙を
守っていますが、それでいいのですか。ルイ14世の忠実な下僕ですか。そうであるなら・・・
政府の答弁を正当化するなら。少なくとも黒川氏を検事総長にはしないとの、
言質をとるくらいの迫力はないのでしょうか。勇気といってもいいかな。
意見書の末尾に、ロッキード事件の捜査について触れています。
当時の神谷東京高検検事長が「いまこの事件の疑惑解明に着手しなければ検察は
今後20年間国民の信頼を失う」と発言。首相逮捕まで辿り付きました。
検察の面目躍如でした。その時の首相は三木武夫。法務大臣は稲葉修でした。
いずれも、骨のある政治家としてその名は後世に響き渡っています。
一方で、検察は捜査幹部が押収資料を改ざんするという醜態を晒した歴史も
古い話ではありません。そんな後輩たちの事件がトラウマとなり弱体化、
その結果が政治権力に付け込まれる隙を与えてしまったのではと、現状を憂いつつ
後輩の育て方を間違えたと、自らも反省しています。
意見書に滲むOBたちの思いに痛く納得しました。
それも無視して安倍内閣が強行裁決に及ぶなら。及んだなら。
残念ですが、まだまだ収束が見えないコロナ禍の最中でも
倒閣運動が起きるのではないでしょうか。となりますと、最も不幸なのは・・・Goto
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