前広

6月中に、9月入学制が導入されると思います。
「国際社会で9月が主流であるのも事実・前広に検討したい」
4月29日、衆院予算委員会で安倍首相が9月入学についてこう表明しました。
首相の権力は大きいですね。その一言で一気に9月入学が現実味を。
海外の事例を見ていますと、ロックアウトからの解除で、もっとも慎重なのが
学校の再開です。日本ではここに来て6月から再開の動きが活発化しています。
「子ども」は国の宝です。若年層の感染が少ないとの見解もありますが、
安全の上にも安全を期した方が良いと思います。
学校は安倍首相が2月28日に発した鶴の一声で3月2日から全国一斉に休校になりました。
卒業生は卒業式もなく、友達との別れを惜しむこともなく、学校を去り。
入学生は入学式も未だになく、進級生もクラスメートと顔も合わせていません。
オンライン授業の体制は遅々として進まず、公立学校では5%だと言われています。
現状では、6月の始めには何事もなかったかのように、なし崩し的に
学校が順次再開されますが、この3ヶ月間に及ぶ長期休校の影響、
学力格差は生半可ではないと思いますが、どうなんでしょうか。
文科大臣は「学習の遅れは相当、無理をしないと取り戻せない」と
率直に語っています。深刻な状態ではないでしょうか。ここに来て、
安倍首相の「前広」発言に触発されたのか、テコでも動かぬ旧守派の
文科省が「今の学年を半年延長し2020年4月から21年8月までとする「17ヶ月」案を
検討を始めたそうです。凄いことだと思いませんか。
時間的に余裕ができますから、オンラインシステムの導入も全国で可能になるでしょうし、
第2波の感染が襲ってきても、準備が整っていれば、学びの保障もできます。
そうなれば「怪我の功名」ではないでしょうか。
休業自粛要請への補償になると途端に、スピードが遅くなる安倍内閣ですが。
9月入学では、なぜ「前広」なのでしょうか。わかりました。参院選で敗れ、
1年で頓挫した第一次安倍政権ですが、政府に教育再生会議を設け、大学の9月入学を
促進する提言を受けていること。政権を奪還した12年の衆院選では、政権公約に
9月入学を盛り込んだ経緯があります。
ですから、9月入学については安倍首相はそもそもが推進派なのです。
今回は大学の話ではありません。義務教育をも変える話です。教育法や財政法の規定にも
抵触します。入試の問題もあれば移行期の学費や生活費にも波及します。
容易ではありません。
どんなことでも改革すれば問題は生じます。政治がその気になればできないことはありません。
安倍首相は、6月中に「17ヶ月案」の導入を発表し、2021年の9月入学に踏み切ると思います。
なぜなら。これだけコロナ対策が後手を踏み、国民の信頼を失った安倍政権を
浮揚させる手立てはこれしかないからです。Goto
追伸です。
因みに、9月入学案に、保守的な読売新聞は賛成。革新的な朝日新聞は反対です。
革新ってなんだと思いませんか。

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