来年・・・味わいの増した新しい形の五輪が開催されればと願う。
今年東京五輪が開催されるかどうか。コロナ禍になる直前まで議論があった。
ほんの数ヶ月前の話です。それを思い起こせばと、枕言葉がでるほどに
昔の話のような気がするのは、コロナ禍によって一気に
それ以前の経済や社会構造から一変したからです。
私は今年、東京五輪はどんなことがあっても開催されるとブログで書いていました。
それが、1年延期となりました。その後、一気にコロナ対策が決まり・・・日本中が・・
ご存知の方はあまりいないのですが、東京五輪・パラリンピックの表彰状は
岐阜県美濃市特産の「美濃手すき和紙」が使用されることになっています。
昨年の7月に急遽決定。必要枚数は1万9千枚。
請け負った「美濃手すき和紙協同組合」
伝統的な製法や用具を使ってすいた紙が「本美濃和紙」で国の重要無形文化財、
2014年にはユネスコの無形文化遺産にも登録。表彰状もその本物を提供する。
職人は40人を切っている、果たして間に合うか。美濃市には緊張感が走った。
そこはそこ。日本の職人です。3月には予備も含め、必要枚数が仕上がりました。
でです。今度は延期で、鮮度は大丈夫かと新たな心配が。
ご無用です。手すき和紙は一般的な洋紙と異なり、薬品を一切使わないので、
空気に触れると紙の白さが増す。時間を置けば置くほどに、紙が呼吸し
吸湿と乾燥を繰り返し、熟成されしっとりとして肌触りも良くなるそうです。
まさに1300年の歴史を持つ「美濃手すき和紙」です。
1年の延期がかえって紙の魅力を増すことになります。
外国の選手には「日本の伝統文化」をより味わっていただけます。
災い転じて・・・でしょうか。入賞者にはそのこともしっかりと伝えることができればと。
このところ。コロナの収束。膨大なコストなどの問題が山積み、
1年延長も五輪は危うくなってきました。
困難は山のようにあるでしょう。でも、IOCと大会組織委員会は
叡智を結集して、何としても開催して欲しいと私は思っています。
各競技のテスト大会などを実施して200項目にわたって簡素化を検討するそうです。
1年間の延長が、新たな五輪の在り方を模索するなら、それはそれで、価値あることです。
公式記録映画の監督に就任した河瀬直美さんは「来年の開催は容易ではないが、
人種を超え、世界から東京に集う光景は、人類の希望になる」
「やるべきだと思うが、77億の人類の意見が同じ方向に進むとは限らない。
国ごとにコロナに対する考え方も違う。それぞれの国の哲学が存在のあり方に影響して
くるだろう。その事実も公式映画としてきちんと形にしたい」と語る。
東京五輪とはなんぞや。今一度、全国民が考えてみる必要があるのではと、
1年間保存され、味わいを増す「手すき美濃和紙」に問うてみたい。。Goto
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