貿易収支の赤字

欧米諸国が中国が経済活動を急ぐ理由を見落としてはならない。
財務省は6月の貿易統計で輸出額が前年同月と比べ26.2%減の4兆8620億円だったと発表した。
減少は3ヶ月連続で20%を超えておりコロナ禍による世界的な感染拡大で、
輸出は大幅な停滞が続いている。
輸出額減少の大きな要因は自動車だ。
世界への輸出額は前年同月に比べ49.9%減の5143億円だったと。半減したってことです。
自動車生産の下請けは2次・3次とある。国内の観光事業とか飲食店の不況も瀬戸際だが
自動車産業は裾野が広い。真綿で首をジワジワと絞められるように日本経済は悪化している。
輸入はどうか。全体で5兆1308億円と14.4%減。
輸出ほどの減少ではないが経済が動かないとはこういうことか。
原油の輸入が71.8%減った。国内の需要低迷による。
他には、ドイツからの自動車輸入が70%落ち込んだ。輸出入ともに自動車が顕著である。
でです。6月の貿易収支は2688億円の赤字となった。
問題は赤字幅だが、4月に比べると赤字幅は減少傾向にある。
弱含みだが中国を中心に世界経済は回り始めたということであろう。
6月だけを取り上げて一喜一憂しても仕方がないのだが。
日本ではPCR検査を増やしたことで、感染者数が増加している。
日本人は「警戒心」がずば抜けて強い。国内の需要が更に落ち込むことになるだろう。
そうなれば輸入が更に減るだろう。だからといって、輸出が増える環境にあるかといえば、
それも、不透明感は否めない。
私は思うのです。
経済は日本だけで回っているのではない。そんなことはわかっていると
いうかも知れないが、目先に捉われていると、本筋を見落とすものだ。
世界の動向をよく見る必要がある。ひと昔前は米国がくしゃみをすれば、
日本は風邪を引くといわれたが。今では中国の経済成長率が世界に影響を与え、
日本も体調を崩すことになる。政治と経済は別などと考えていると、肺炎を起こすことになる。
それと、日本の貿易収支はコロナ禍とは関係なく既に赤字である。
国際収支が赤字になれば、日本の格付けは下がってしまう。
今は所得収支で何とか黒字だが、金融恐慌になれば、それも危うい。
日本の経済そのものが危険水域であることは、
お互い知っておきたいものではないか。Goto

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