このタイミングでの退陣を高く評価します。
菅首相、コロナ対策に全力を上げる。よって自民党の総裁選には立候補しない。
内閣総理大臣は1年で辞任することになりました。ご案内の通りです。
コロナ禍に始まりコロナ禍に終わる短命内閣、菅政権のこの1年は何だったのか・・・
簡単に総括してみたいと思います。
メディアは批判の嵐ですが。冷静に検証する必要があります。
1・SDGsと正面から向きあった・・2050年のカーボンニュートラル実現を宣言したこと。
次の政権を誰が担おうが、動かすことのできない方針です。
1・デジタル庁を創設しました。日本の政治は平安の御代から続く律令制です。
取り分け、戦後高度経済成長を牽引し、1億総中流社会の基礎を築いたのは
自分たちであるとの自負が中央官僚にはあります。
その結果、自らが持つ権限や既得権益に触れることを許しません。
デジタル庁の設置は、律令国家の本丸に手を突っ込んだのです。
もちろん、この国のデジタル化がこれ以上遅れれば、先進国でなくなるという、
政治的決断からです。偉業と言えないでしょうか。
1・携帯電話料金を引き下げました。携帯は生活必需品です。可処分所得に占める割合が
高くなりますと、生活に影響してきます。携帯電話業者は暴利を貪っていると決め付け、
許認可権を盾に、価格改訂を迫り強引に値下げさせたこと。どう評価しますか。
メディアは素通りしていますが、政治とは生活者の暮らしを守ることです。
1・新型コロナウイルスのワクチンを一気に広げました。7月末までに65歳の
希望者全員の接種を終了、1日100万件を目標に11月迄には希望する全国民に
接種を完了する体制を敷いた。国民にとっては、コロナ対策はワクチンだけかと
批判が上がっていますが、米国でファイザーのトップに輸入を懇願したり、
治療薬の承認を簡素化するなど、形振り構わぬ対策を打っていると思います。
一方・・・不満が残るのは、
1・コロナ対策で最大の汚点は医師会・厚労省・専門家の鉄のトライアングル
「厚生ムラ」にメスを入れることができなかったことです。
コロナ禍で終始言われているのは、医療体制の逼迫です。
先進諸国で、日本の何十倍もの感染者や死者が出ているのに、そんな声は聞こえません。
1・もう一つは「世界は言葉でできています」。
言葉では語り尽くせないのですが、言葉で語るしか国民に訴えることができないのです。
言葉を語れなかったとは申しませんが、
残念ながら、言葉を駆使する能力に欠けていたのではないでしょうか。
折角の実績を半減させてしまいました。
この状況下にあっても、批判を跳ね返し強引にオリパラを
開催したのは、アスリートのためのみならず、スポーツを通じて
国民に生きる勇気を与えました。私は評価します。
総裁選に立候補せず、このタイミングで退陣したのは、
菅首相の最後の見識だったと総括します。Goto
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