虐待事件で殺された子どもの「命」と引き換えです。
「虐待だと思ったら・・189番」・・我が社は地域みっちゃく生活情報誌を通して
社会課題・地域課題に取り組んでいます。その一つが「児童虐待防止」の啓発活動です。
簡単ではありませんが、力の及ぶ限り続けて参る覚悟です。
20年度・全国の児童相談所が対応した18歳未満の子どもへの虐待件数は・・
前年度より約1万1000件増え、20万5029件に上り、
1990年度の統計開始以降、初めて20万件を超えました。
内訳は・・・DVを含めた「心理的虐待」が12万1325件。
「身体的虐待」が5万33件。「ネグレクト」(育児放棄)3万1420件。
「性的虐待」が2251件です。虐待の背景が複雑であることを裏付けています。
通報経路別では「捜査機関」が半数の10万3619件を占めています。
「近隣住民・知人」は13%で2万7641件。「学校・教育委員会・幼稚園」が
1万4675件となっています。「近隣住民」などは189番への通報のようです。
誤解を恐れずに申し上げたいのは・・・
通報件数が増えたことは「良いこと」だと思います。
虐待は今も昔も存在していたと思っています。
相次いで起こる悲惨な虐待死事件をメディアが大きく報道することで、
国民の関心が高まっています。幼い子どもの「命」と引き換えに通報件数が
増加したのではないでしょうか。
政治が動き・・・法的な整備がなされ、児相が強化、警察が介入できる体制などが
できた結果、通報が虐待防止につながり子どもが救われることを、
国民が理解したのも大きいと思います。
メディアは20年度、20万件に増加した要因にコロナ禍がある。
「ステイホーム」で家族が在宅する機会が増えたことで、家庭内の不和が
深刻化した側面もあると分析します。
否定はしませんが・・・通報が増えたことは虐待が全国化し、虐待が蔓延している
その延長線上にコロナ禍があるとの主張には納得できません。
私は通報が増えれば増えるほど、虐待が見逃されることなく、
表面化され、減ると思っています。ですから、通報がもっと増えてほしいと思っています。
人間という奴は強い者に弱く、弱い者に強いという、動物的な本能があります。
意に沿わねば反抗もしない弱い子どもに虐待するのは愚かな人間のさがです。
学校でいじめがなくならないように、親が子どもを虐待することもなくなりはしません。
しかし、現実は虐待などしない親が大半です。
ですから、虐待を社会が監視して防止に務める必要があります。
私は「虐待だと思ったら、189番」の国民的認知活動を進めることが、
虐待をせざるを得ない親を救うことになると信じています。
児童虐待の通報が20万件超であったことは喜ばしいことです。Goto
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