大型補正予算に思う・・・

コロナ対策に重点が置かれ、ポスト・コロナを見据えていない。
岸田政権は・・過去最大、55.7兆円に上る経済対策を閣議決定しました。
菅前政権の40兆円を上回る大盤振る舞いです。
規模ばかりが先行、どこかピントがあっていない気がします。
対策の柱は・・・家計や企業への給付金ばかり、消費拡大を狙ったのでしょうが、
一時的に需要は喚起されますが、持続可能な成長とは無縁です。
本来やるべきは、生産性を高めるデジタル化や世界が競う脱炭素へのバックアップです。
未来社会を切り開くとして大学ファンド10兆円を組みましたが・・
人への投資や規制緩和を通じ、成長分野に人材が移動しやすくする改革とは程遠い。
世界は既にポストコロナを見据えた成長競争に入っています。
大学にファンド可能な知恵があるなど幻想に過ぎません。
大学に投資するなら、地道な基礎研究に大幅な予算をつけるべきです。
それこそが未来へつながる道です。でもそんな発想はないようです。
「過去最大」だけに拘った予算では・・・「日本はやはり変わらない」
成長を度外視して借金だけが膨らむ、先祖返りでしかありません・・
批判をしているのではありません・・呆れているだけです。
米国・・・バイデン大統領はインフラ投資に110兆円。
ニューディール政策ですね。公共事業で失業者対策です。
ただ、闇雲に全国民に給付金を配ることはもうやりません。
グリーン・脱炭素・・・
再生可能エネルギー充実に欠かせない次世代の送電網整備に7.4兆円。
電気自動車普及へ8600億円かけて充電設備を全国に50万機設置します。
水素ステーション整備に3兆円です。日本はまとめて400億円です。やる気なしです。
産業構造の変化を見越してのリスキング政策・・雇用計画では
成長産業の労働力開発へ11兆円を投じるとも表明しました。
EUではデジタル分野に17兆円の投資。
日本はデータセンターの地方支援へ500億円です。比べるのも恥ずかしい差です。
スウェーデンは森林保全の専門職やEV技術者の人材育成に数兆円を投じます。
因みにOESDによりますと、日本は職業訓練にかける公的支出の割合は
先進国で最下位。岸田首相は3年間で4000億円の人材投資を表明したが、
中身はなにも決まっていません・・・
呆れているので・・・興奮気味ですが・・・
要は55.7兆円というのですが、欧米に比べ、コロナ対策に重点が置かれ、
ポストコロナを見据えていない。如何にも発想が貧弱だと申し上げたいのです。Goto

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