アダムズ方式

新聞は、少子高齢化・人口減少・・・真摯に向き合って欲しいものです。
日本の総人口は2020年10月1日現在・・・1億2614万6099人(外国人含)です。
15年前の国勢調査から94万8646人(0.7%)減となりました。
20年以上前から・・少子高齢化・人口減少は国家の危機、社会の重要課題といわれて
何年、いや何十年経つのでしょうか。
既に報じられていますが、いくつか掘り下げてみます。
国内に住む日本人の人口は1億2339万9千人。178万3千人(1.4%)減。
一方、外国人人口は5年前から83万5千人(43.6%)増で274万7千人に増加しています。
明確ですね。確実に移民国家(移民の定義は別)になりつつあります。
総人口に占める15歳未満の人口は1503万2千人(11.5%)で世界最低水準です。
65歳以上は3602万7千人で28.6%、過去最高を更新中です。
少子高齢化を絵に描いたようです。国の活力が奪われていくのが手に取るようです。
発表された国勢調査の確定結果を踏まえ・・・新聞の論調は、衆院総選挙区の
見直しに注力を注いています。なぜなら、2016年の法改正で・・2020年の国勢調査に
基づいて「アダムズ方式」による衆院小選挙区の「1票の格差」を見直すことを
決めているからです。
結果は・・・10増10減で、増が東京+5、神奈川+2、埼玉・千葉・愛知各+1の5府県。
減は宮城・福島・新潟・滋賀・和歌山・岡山・広島・山口・愛媛・長崎が−1となります。
政府の衆院選挙区画定審議会は今後議論を深め、来年の6月までに首相に勧告します。
政治的には・・・10県の定数が減るってことは、そこに熾烈な椅子取りゲームが
行われることになります。例えば山口県・4区から3区に減です。
1区〜4区とも有力な議員が揃っています。
取り分け、3区は安倍晋三元総理、2区は岸信夫(安倍さんの弟)防衛大臣。
4区は今回の総選挙で参院から鞍替えして当選した林芳正外務大臣です。
岸田首相の後継として有望株の筆頭です。1区は山口市内ですから、現状のままってことに
なると言われていますが、高村元自民党副総裁の息子高村正大氏が当選2回です。
2・3・4区が二つになるのです。
総選挙は終わったばかりですが、「政治は一寸先は闇」です。
4年以内の解散総選挙があることは間違いありません。
新聞はそのことを取り上げた方が面白いので、勢い論調がそちらに向かうのですが・・
子どもの人口比率は世界最低、国民の4人に1人が高齢者どころか、
3人に1人が高齢者に届く寸前・・・そして、ジワジワと外国人が増える国の姿、
そのことと、しっかり向き合うことを国勢調査が教えてくれています。
新聞よ、国家課題と真摯に向き合おうではないですか・・・・Goto
追伸
「アダムズ方式」は、衆議院選挙の1票の格差を是正するため、
国勢調査の結果に基づいて都道府県ごとの小選挙区数を見直す際に用いられる計算式です。
アメリカの第6代大統領のアダムズ大統領が考案したとされることから、この名前で呼ばれています。
都道府県の人口を一定の数値で割った商の小数点以下を切り上げた数が、
都道府県ごとの小選挙区の数になります。人口を割るのに使う数値は、
都道府県に割り振られる小選挙区数の合計が、定数に一致するよう調整します。
2016年の法改正で導入が決まり、2020年の国勢調査の結果に基づいて
「アダムズ方式」による初めての見直しが行われます。
本当に見直しますかねぇ・・・些か疑問です。

コメント