岸田首相・所信表明演説

新しい資本主義が見えてこない・・・
臨時国会が召集され・・岸田首相が所信表明演説を行いました。
コロナが落ち着きを取り戻している中、岸田首相がどんな政権運営をするのか・・
ウィズ・コロナから、ポスト・コロナにどう舵をきるのか。
その政治姿勢は、未来へ向かっての展望を切り開くのか・・・興味深々でした。
「遠きに行くには、必ず近きよりす」・・・当然といえば、当然ですが。
コロナ対策を怠らず。理解できますが、「屋根を修理するなら、日が照っているうちに」との
ケネディ大統領の言葉を引用するならば、医療機関への強制力を発揮できる法整備が
落ち着いているこの状態の時にやるべきではないでしょうか・・・
敢えてことを荒立てることはしないのでしょうが・・・
「コロナ克服・新時代を切り開くための経済対策」と銘打った、55.7兆円の補正、
コロナ対策に偏っていないか。むしろ新時代のために使うべきではないかと思います。
乱暴に申せば、医療体制の整備ってコストばかり掛かってキリがないのではと。
「未来を切り拓く新しい資本主義」「新しい資本主義の下での成長」
「新しい資本主義」での分配と、やたら「新しい資本主義」って言葉が出てきますが・・
「新しい資本主義」がキャッチフレーズってことですが、演説では見えてきません。
1980年代以降、市場や競争に任せればうまくいく・・新自由主義的な考え方は
格差や貧困が拡大、自然に負荷を掛けたことで気候変動問題が深刻化したと・・
新自由主義を批判、これらを是正するため、世界では新たな資本主義のモデルが始まった。
日本も・・・成長も分配も実現する「新しい資本主義」を具現化します。
日本には協働・絆を重んじる伝統や文化がある。三方よしの精神もある・・
人がしっかりと評価され報われる、人に温かい資本主義をつくることは可能です。
日本ならできる、いや、日本だからできる・・・それが新しい資本主義のようです。
それって・・・資本の暴走が新自由主義。新自由主義が資本主義を歪め、
格差と貧困を拡大している。それを是正するのが「新しい資本主義」である。
その為には資本を背景に富を得てる層から巻き上げて、
収奪されている層への分配をするってことでしょうか・・・
社会民主主義ってことになります。そう読み取って良いのでしょうか?
そうでなければ、金融を緩和して分配するしか分配の原資がありません。
そうはしない。成長と分配の経済を成長させることで分配の原資をつくる。
そして、分配する・・・そうなりますと、どう経済を成長させるのか。
演説では・・・成長をこのように語ります・・・
10兆円の大学ファンドを組んで人への投資をすること。
デジタル田園都市国家構想を推進する。デジタルによる地域活性化を進め、
さらには地方から国全体へボトムアップの成長を実現していく・・・
理解できないではありませんが、人への投資には時間が掛かります。
デジタル化はマイナンバーカード一つ、強制化できません・・
これでは徐々によりも早くはなりません。成長の土台にするには
如何にもスピードが感じられません。
ここまでくると、絵に描いた餅のような気がします。
となりますと・・・当面は財政出動によって、成長させるってことになります。
安倍・菅政権とどこが違うのでしょうか・・・安倍さんは新自由主義で
成長させ、果実を分配するといいながら、三本の矢は財政出動が中心でした。
と、読み込んでみますと、
地方創生の文字が見当たらないのが気になりますが・・・それにしても
未来を切り拓くには・・何かが足らないと思えて仕方がありません。Goto

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