頑張れ言論界

新聞新年号・気合いが入っています。でも恒例の出版社の広告紙面が寂しいねぇ。
今更ながらですが、新聞の新年号(2022・1/1)を捲ってみました。
本来なら、元旦にやれば良いのですが、新聞命(しんぶんいのち)の私です。
お屠蘇気分では、命懸けで新聞を作っている人たちに申し訳ない。
やはり、十二分な時間を掛け、この特集にはどんな意図があるのか。
このページの広告ではクライアントの訴えたいことは何なのかなど、
味わうといえば、格好良いのですが、楽しみたいと思いまして、タイミングがズレました。
新年号各紙のたてページです。
日経新聞・・・92ページ。朝日新聞・・・88ページ。
読売新聞・・・80ページ。毎日新聞・・・64ページ。
中日新聞・・・86ページ。岐阜新聞・・100ページ。
私の知る限り新聞全盛期でも100ページまででした。
地元紙ですが、岐阜新聞の100ページは頑張りました。
取分け、地元の名士100人を企業の紹介と合わせた企画は圧巻です。
新年号ならではですが・・・広告局の意気込みを感じます。
私が新年号でも気にしている広告は・・・
全国紙に掲載される出版社の広告紙面です。
出版社は知的集団です。毎年、紙面に出版社の理念と申しますか・・
特色が溢れ、背筋を伸ばして紙面を楽しみます。(写真参照)
100周年を迎えるSHOGAKUKAN(小学館)・・・ロゴも変え気合いが入っています。
QRコードには「地方創生」を0から考える・・のコーナーは公園をつくるプロジェクトも
出版社の域を超えてチャレンジする姿勢が伺えます。
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集英社、4紙に掲載、いずれも新聞の読者を意識しての広告。
読売の読者がいちばん漫画を読む人が多いとは・・苦笑ですが。
本を「人と、人の、あいだ。」・・・というコンセプトはさすがに集英社です。
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婦人画報は朝日と日経に・・・「お取り寄せ」通販事業を紹介。
取材で得た情報からこだわりのある商品を「お取り寄せ」できる仕組みを10年前から、
コロナ禍の巣篭もりとマッチ、事業が当たりました。朝日には事業の紹介。
日経には婦人画報のお取り寄せ事業の認知度を・・・2紙を上手く使い分けています。
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岩波書店は・・「私たちは明日を知るために過去に遡る」書店が貫く一途な姿勢が凛々しい。
KODANSHAはロゴを変え海外進出をめざす。このハコ開けるとおもろいぞと。
QRコードが上手く開かないのが残念ですが、意欲的な紙面です。
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文藝春秋社は100周年を期して創業者・菊池寛のスタートアップ経営魂を。
新潮社は自社の本を紹介。面白くない。大修館書店は同じ自社の本の紹介ですが、
「ことばを贈ろう」と事典専門の味が5段広告に滲んでいます。
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意志を鮮明にしたのは・・・直球思考宣言と題した筑摩書房、
世界の既成概念はどんどん崩れている。自分を疑い、他者に新鮮な眼差しを送る。
今こそ鍛えられたハードな思考が必要だ・・・と考え、本を世に出している・・・
ちくま学芸文庫の心意気が伝わります。願わくば全ページの紙面が欲しかったです。
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他にも新年号故に、出版社の広告は掲載されていますが・・・
ほんの10年前とくらべると、数は激減、紙面も全5段が中心・・
出版業界に力がなくなったと思うと同時に、理念を高く掲げる出版社が少なくなったのは
日本の言論界の貧困かも知れません。2022・頑張れ出版界!Goto

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