余人をもって代え難い?

政治家が出処進退までコロコロと変えては・・・県民愚弄です。
世の中には思い上がっている人がいるものです。それも政治家もどきに。
去年の1月、岐阜県知事選挙がありました。結果は、コロナ禍の真っ只中、
県民の命と暮らしを守るには継続が必要と立候補した現職の知事が5選を果たしました。
コロナ対応は都道府県知事がそれぞれの裁量で行うという政府の方針、
全国47都道府県では、岐阜県の対応がピカイチです。
いち早く、愛知と連携し蔓延防止措置法の適応を受ける・・・自宅療養者を極力減らすなど、
随所に独自性を発揮、岐阜モデルとして全国的に高い評価を得ています。
県民の選択は正しかった。
その知事選で現職の相手候補として新顔を擁立、55年ぶりに保守分裂を招いた
張本人・自民党岐阜県連の会長代行・猫田孝県議(81)・・来年春の県議会選挙に
14選をめざし立候補することを表明した(朝日新聞)
猫田氏は知事選の折、「退路を断って臨む」と23年4月の任期限りで引退する意向を
記者会見で表明した。その事、知事選を担当した新聞記者諸氏がよもや
聞いていなかったとは言わせない。知事選最中に記事が掲載されたのですから・・・
県民の誰もが・・・その報を知って。陣営の引き締めを図るとは申せ、
重い決断だと思ったものです。それが、舌の根も乾かぬうちに、
「県政、地域の課題解決には、猫田先生の力はまだまだ必要」などとの
要請に応えて引退を撤回したのです。
政治の世界では、前言を覆すことなど、別段目新しいことでもありません。
ましてや、14期目といえば、全国都道府県議会議長会によると2人だけだそうです。
思い起こせば、さきの衆院選・新潟選挙区で県連の最長老が自民党の候補者に
金銭を要求して話題になりました。岐阜県民もあのニュースを見て、
岐阜にも似たような長老が居たと思ったものです。
誰が選挙に出馬しようと、全く自由です。それが民主主義です。
とやかくいうのは筋違いです。どうぞ、14期でも、史上最長記録の塗り替えでも・・・
選挙は選挙民が選ぶのです。・・・この場合は大垣市選挙区ですが。何の問題もありません。
でも、私は思うのです。
政治家の言葉は重いものです。いや、そうあらねばなりません。
一旦口に出した言葉には責任があります。それを「余人をもって代え難い」などと
後援者に言わせ、前言を覆すなど、政治家としての資質が問われます。
同時に、引退をまともに受け記事にした新聞社にも、責任があるのではないでしょうか。
それが、挙って事実を報じただけ、どの新聞社も資質を問うことはしていません。
選挙まではまだ、1年余あります。その時に新聞がどう書くのか・・・注視したい。
それにしても、県民をこれほど愚弄した話はありません。日本語では晩節を汚すと申します。
それが、自民党政治の本質だと思うと、今更ながら淋しさを覚えます。Goto

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