蟻の一穴・・・

ネット社会は人民を監視・規制できますが、批判が燎原の火のように広がることも・・
どうも宜しくないですねぇ。中国を見る眼が曇っています。
心の底、どこかで、中国共産党の一党独裁を変えるべきだと思っているからかも。
このところ、連日、中国全土で「ゼロコロナ」政策に対する抗議活動が続いていると
メディアが報じています、
最初は・・・些細なことです。いや当事者にとっては些細などというのは失礼ですが・・
ウイグル自治区ウルムチ市のマンション火災で逃げ遅れた10人の死亡に端を発したのですが、
ゼロコロナ対策で地域封鎖などの過剰な対策が消火を妨げたことで、救助が遅れたと
受け止められたようです。
精華大学の学生(ウイルグ出身)が中心となって、民主と法治を求め数百人が抗議の声を
挙げた。それを受けて、北京大学の食堂の壁に「ロックダウン不要、自由が必要」と
赤字で大書きされ・・・それらが、SNSで拡散・・まさに「燎原火の如く」中国全土に
政府への抗議の声が広がっている・・・と日本の新聞は報じています。
ホンマかいない。香港の民主化運動に示されたように、中国当局が本気になって、
集会やデモを取り締まれば・・・そんな騒ぎはすぐに火消しされてしまうはず。
当局はゼロコロナ政策への批判を「政治化させない」との方針で慎重に臨むようです。
ですから・・・当面は抗議活動に強硬には対応せず、動きを静観しながら、
行動規制などを徐々に緩和し、動きを沈静化させる・・・そんな余裕が感じられます。
まぁ・・・多少は泳がして、ガス抜きをする、それでも治らないようなら・・・
強硬手段にでてお得意の弾圧で抑え込むってことになるのではと思うのですが・・
蟻の一穴という諺があります。
火災は25日、それが26日には抗議の象徴である「白紙を掲げる」活動が南京市から
青島市・上海市へと、そして翌日の27日には武漢市・成都市・広州市などに拡大、
日本のメディアの報道では50カ所に及んでいると。物凄いスピードです。
民主化運動が武力で弾圧された天安門事件。1989年ですが・・・
当時とは、時代が違います。中国は世界有数のネット社会です。
当局がいかに情報を遮断、キーワード検索などを規制しても、プライベートネットワークや
接続できないはずのツイッターで拡散します。
ネット社会は顔認証など、14億の民を権力が掌握できますが・・
一方では、14億の民に情報統制をすることも不可能になりました。
些細なことと申しましたが・・・抗議の拡大はカタールのWカップをテレビで
観戦した国民が、観客がマスクを着用せず熱狂している姿に「行動規制が続く・・
我々とは別の星のようだ」「中国だけが世界で全く違うウイルスに侵されているのか」と
疑問を呈しています。根底にあるのは中国共産党への不満、自由の束縛への反発、
そうです。政治批判が根底にありそれが表面化しているのではなでしょうか。
習近平政権・政治的な不平・不満分子をとことん迎え込んで、意気揚々と迎えた3期目、
盤石な体制だと、誰もが思っているのだが・・・中国には5000年の歴史があります。
歴史を紐解くまでもありません。権力闘争は生優しいものではありません。
蟻の一穴・・・にならねば良いが、いやなって欲しい。そんな思いが交差する・・
新聞報道です。Goto

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