春の女神

昨年生まれた子ども・・76万人台です。この国は大丈夫ではないですね。
岐阜市に昆虫の博物館があります。知る人ぞ知る・・博物館です。
大正(1919年)開館、昆虫全般に及ぶ啓蒙普及に寄与すること。
農作物の害虫駆除のための啓蒙普及にもつとめてきた昆虫専門の博物館です。
日本の現存する昆虫博物館としては、最も長い歴史を持ち、建物も古く文化的価値があります。
私の記憶では、学校から野外学習の一環として学年末の3月上旬「春の女神」と呼ばれる
羽化するギフチョウを観察に訪れたものです。60年以上前の話です。
今でもチョウが羽化する場面に立ち会った感動が残っています。
博物館はギフチョウの発見で知られる名和靖氏によって明治29年に設立された
名和昆虫研究所を源流として現在では四代目が運営。昆虫たちの美しくも不思議な世界が
体感できる場として頑張っています。ギフチョウは羽を広げた長さは5〜6センチほど、
黒と黄色の縞模様に赤・青・オレンジ色の紋がちりばめられています。
それはそれは綺麗なチョウです。
野生では3月の下旬ごろから羽化が始まるそうですが、昆虫博物館では4月半ばごろまで
観察できます。でも年々減少、今ではなかなかお目にかかることはありません。
大自然が生んだ芸術作品だと思います。ぜひ、ギフチョウの羽化と
飛び交う様を博物館ご覧いただければと存じます。最近、小中学校で見学に行くという話を
聞いていません。先人が守ってきた博物館です。岐阜の子供達には「春の女神」に触れて
欲しいものです。私も久々に訪ねようかと思っています。
それと、博物館の運営、大変だと思います。行政が多少は支援しているのではと思うのですが、
民間です。どのような状況なのかも聞いてみたいですね。誰かが守って行かねばなりませんので。
ギフチョウとは全く関係ないのですが・・・・
日本人の孵化、いや失礼、出生数ですが、厚労省の昨年統計では、外国人や海外在住の
日本人を除けば76万人台になる可能性があると言います。従来の推計では34年が
この数字になる見込み、10年以上も早い進行です。推計っていかにあてにならないかです。
考えてみますと、政府が少子化を「国難」「危機的な状況」と言い出したのは1994年ごろから。
もう30年近くなるのです。でも減り続けています。これって、言うまでもなく、
結婚や出産は個人の自由な意志によるべきもの、強制などできるはずもない。
そんなメディアの論調に、納得することで、誰もが真剣に考えてこなかった
証ではないでしょうか。
岸田政権は「子ども予算の倍増」「異次元の少子化対策」と声は大きいのですが
国会での議論は低調です。本気だとはとても思えません。でも岸田政権だけでは
ありませんからね。対GDP比で倍増の財源を用意すると大言壮語はいつものこと・・
それすら・・・最近では「数字ありきではない」と「倍増」すら否定しています。
国民に「春の女神」を求める欲求がないのがいちばんの不幸ですが・・
政治が本気になっていないのはなぜなのでしょうかねぇ・・・所詮は他人事なのでしょうか。
ギフチョウは、民間の名和昆虫博物館が必死で羽化させ守り育てて野に放っていますが。Goto

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