若者たちには、ネットでの情報も良いが、やはり新聞をめくって欲しい。
この地方では桜が葉桜に変わる頃、小中学校の入学式が挙行されます。
我が家も道路を挟んで、目前が中学校です。少し大き目の学生服に袖を通し、
先輩の顔を伺いながら、校門で待ち受ける先生に元気に「おはようございます」と挨拶する初々しさに・・・春を感じます。
毎年のことですが・・・この季節に「春の新聞週間」が催されます。
新聞を購読している家庭もめっきり減りました。先生ですら怪しいものです。
新聞週間といっても何のことだかわからないかもしれませんね。
新聞週間は、日本新聞協会が主催します。
そもそもは秋・10月15日から1週間開催されています。
この期間に新聞大会が催され、新聞にまつわる新聞協会賞が授与されます。
新聞の置かれている環境なども議論され、大会宣言が発せられます。
開催中の10月20日を新聞広告の日として記念行事が行われます。
春の新聞週間は、03年から4月6日から1週間実施されます。
秋があるから春もなのでしょうが、たいした意味もないようです。
進学や新社会人、転勤などで、環境が変わる折に、新聞の購読を呼び掛けるのが目的で始まりました。4月6日から始まるのは4・6でヨム・・「新聞をヨム日」の語呂合わせです。
03年って実は新聞の転換期で、新聞の総発行部数頭打ちに・・・
若者の活字離れに危機感を持った新聞協会が秋とは別に春にもイベントをと、
スタートしたもので、全国各地で、試読紙を配布するなどの該当キャンペーンやPRイベントなどを実施しているようです。20年もやっている割には、効果が薄い・・新聞週間です。
今年も有名人を使って、新聞との関わりや新聞が与えてくれた役割などが語られています。タレントのスザンヌさんは本が大好き。その理由は実家が新聞を取っていたからだと。日々のニュースはテレビやインターネットで知ることが多いけれど、ネットでは新聞社の記事を読むようにしていると。新聞購読してるかな?
ボクシングの村田諒太さんは、活字にのめり込むきっかけは、五輪で金メダルを獲得したりプロに転向して成功すれば、人生が豊かになると信じたが、
現実は歪みが生まれて精神性を欠いていく気がした。その原因を理解し、戒めとするために読書を始めた。最近では自分の好きな本ばかりでは世界を狭めてしまう気がするから、偏った知識で変に理論武装しないようバランスに気を付けていると、読書の効用を語っています。
そして、今のインターネット社会ではアルゴリズムで最適化され、自分の趣味嗜好が読み取られ・・・世界とつながるためのネットが逆に世界を狭めているという危機感を感じている。その点、新聞には一覧性があって、興味のないことでも自然と目に入り、読み比べ、自分の考えを深めることができる・・・と、
ネットと新聞の違いをはっきりと語ってくれています。
さらに、新聞には物事の裏側まで明らかにするような、深掘りした記事を期待している。専門性こそが、これからの新聞の魅力になると思う・・・と新聞人たちに警鐘を鳴らしています。
新聞命(しんぶんいのち)の私としては、大いに納得であります。
あえて新聞人たちに申し上げたい、春の新聞週間の目的は、新聞離れに歯止めを掛け、新聞の購読者を増やすことです。20年も実施していて、減部を続けるのはどこかに問題があるからではないでしょうか。真摯に考えて欲しいものです。Goto
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