世界で湖が消滅しています。

温暖化を防ぐよりも温暖化でどう生きるかに叡智を・・・

もう何年前になるでしょうか。30年以上前になります・・・
イスラエルの死海(デッドシー)を何度か訪ねたことがあります。
地球上で400メートルも低位置になる湖、塩分濃度が25%近く・・
約3%の海水よりもはるかに高い・・

ほとりの街、エンボケックには6軒のホテル(当時)があり欧州から観光客が。
それだけ塩分濃度が高いと入水しても体が沈みません・・ですから湖に入りますと、プカプカと浮いています。私も試しましたが・・・実に不思議な感覚でした。

死海と言われる湖です。生物の生息は難しいのですが、唯一オレンジ色をした藻(ドナリエラ)が生息、ビタミンAの素・βカロチンを豊富に含んでいて、健康食品として商品化されています。

それと、エンボケックの街には争がない。人間が温厚になると言われています。
地上から400メートルも低いと、空気が重く感じます。
それが原因であるかどうかは定かではありませんが。
空気の濃度が濃いと人間が穏やかになるかも知れませんね。

死海は元々は海だったところ。周りが隆起して湖になった。周辺は雨が降らない地域ですから、何億年もかかって蒸発、塩分濃度が濃くなった湖です。
その頃、話題になっていたのか、いずれ死海の水が干し上がってしまうのではないか・・・

米国・ユタ州に・・死海と同様、塩分濃度の濃い(約30%)湖があります。
ソルトレークシティの象徴「グレート湖」です。湖は北米最大の塩湖で米国内有数の観光地。夏場は涼を求め、冬場は良質な雪を求めスキー客が、年間1200万人が訪れます。湖水の蒸発が降雪を増やしているのだそうです。自然は不思議。

湖で採れる動物プランクトン「ブラインシュリンプ」は栄養価が高い小魚の餌として世界50ヵ国以上へ輸出、地場産業になっています。湖の経済効果は年間25億ドルと言われ、地元経済を支えています。

そのグレートソルト湖が、わずか36年で6割減少してしまいました。
理由は人間の活動による水の消費量や増加、地球温暖化による気温の上昇が大きな要因。このままでは「5年以内に消滅する可能性がる」と言われています。

湖の縮小は世界的な課題で、米コロラド大のチームが発表した論文では、世界全体で湖の水が年間約260億トンのペースで減っている。毎年琵琶湖(約275億トン)がひとつづつ消滅している計算です。

日本に暮らすと、集中豪雨・ゲリラ豪雨・・最近は線状降帯水帯と言うそうですが、度重なる豪雨に悩まされることが多く、ピンとこないのですが。世界では、降雨量が目に見えて減っているのが現状です。

それらの原因が地球温暖化にあるのは間違いないでしょうが・・
そのためにSGDsを叫んで人間が対策を立てることで解決するかといえば、
私は疑問です。イスラエル、ネゲブの砂漠にベン・グリオン大学があります。
そこでは、砂漠で人が暮らしていくための研究が大学を上げて行われています。

そうなのです。砂漠には人が住めません。でもその砂漠で住まねば、イスラエルという国が消滅してしまいます。ですから、初代大統領・ベン・グリオンが砂漠で暮らすための研究所(大学)を作ったのです。ベン・グリオン夫妻の墓もそこにあります。

人間には叡智があります。
地球を守ることには限界があります。むしろ、現状を認識して、
温暖化に備え、どう生きていくかを考える方が、建設的ではないでしょうか。
Goto

コメント