政治資金改正法で国会は大荒れの会期末を迎える・・・
自公・与党は実務者で断続的に協議を続け政治資金規正法の改正内容が固まった。簡単なことだ。1・不正が起これば議員が責任を負う。2・資金集めのパーティーを全面禁止し企業や団体による購入禁止にする。3・政策活動費の使途を公開すればよい。4・その他の政治団体の支出を公開すれば良い。そうすれば良い。それだけのことだ。
それが擦ったもんだで、なかなかまとまらない。
そもそもだが、法改正せねばならなくなったのは自民党派閥の政治資金問題だ。
自民党の責任だ。公明党は「平和の党であり、政治資金にはクリーンな政治」を掲げている。この4点、公明党にとっては、そうするのが当たり前のことだ。与党を組んでいるのだ。公明党がその気になれば・・・そうなる。
だがそうならないのは、問題を起こした自民党が拒んでいるからだ。
だから妥協点を探ってモタモタしているのだ。やっとまとまったと両幹事長が改正案に署名したが。公明党の石井幹事長は「法制化に向けて残る課題をさらに詰める」必要があるという。ということは、両党のこの妥協案は野党協議に付され、野党が反対。上記の四点を認めよと迫る。
それを数の力で強引に押し通せば、公明党も自民党と同じ、政治改革に後ろ向きとの印象を国民にもたれてしまう。そうなれば、自民党が自ら犯した罪を反省しない。同じ過ちができるように企んでいる。それを公明党が容認した。両党にとっては、野党との協議でますます窮地に陥るってことになる。
そうなると公明党のイメージもガタ落ちってことになる。私は自民党って今度ばかりは「甘い」甘すぎると思う。国民の怒り、呆れを本当に理解していない。まぁ・・・なんとかなるさと思っている。岸田首相は今、国会で法案を成立させると意気込むが・・・・この状態では「命取り」になるのではないか。
話は変わるが、林芳正官房長官の存在感が高まっている。林氏は福田内閣時代の08年・防衛相として初入閣。これまでに経済財政担当相・農相・文部科学相・外相など数々の閣僚ポストを務めてきた。岸田首相は裏金問題で地雷を踏んだ松野前官房長官の後任ポストを閣僚経験者らに打診したが、いずれも断られ・・仕方なく、同じ宏池会の林氏が「火中の栗」を拾うことになった。
私は林氏は次期首相候補に最も相応しいと思っていたが。自民党の派閥の力学では宏池会から次の総裁ってことにはならないだろうと思っていたが。派閥は解散してしまった。となると、12年に参院議員ながら総裁選に出馬。参院議員では首相になれないと跳ね返された苦い経験がある。
21年には参院から首相が誕生した例がないことを踏まえて衆院へ鞍替えした。ということは、派閥もなくなった。衆院議員にもなった。そして少なくとも12年以上も前から、首相になる準備と覚悟をもっている。さらに歴代の首相たちは困った時には「林」と、これだけの大臣を経験した。そして日中議員連盟の会長の座にもあった。
もちろん官房長官にある。政治資金規正法の改正に言及する立場にはないが。
実のところ、彼ならば、上記の四点を明確にする政治家だと思う。
岸田首相の目論見では、政治資金改正は自公案に一部の修正を加えて法案を通過させ、現状では来年の夏、参院選での衆参同時選挙まで引っ張るつもりだろう。林氏を閣内に閉じ込めておけば、9月の総裁選に出馬することはない。とも思っているだろう・・・
でも私は、林氏は官房長官を辞任してでも、9月の総裁選に出馬すると思う。
待望論で申しているのではない。消去法で考えても、ポスト岸田は林氏しかいないと私は思う。官邸でのジワジワと上がる存在感がその証左だ。Goto
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