あれから12年。立民・野田佳彦代表に期待してみるか・・・
23日、立憲民主党は代表に野田さんを選んだ。
リベラル派で立党の立役者枝野幸男さんとの決選投票を制した。
野田さんは中道保守派である。と言うことは、立民は現実路線に舵を切るのか。
野田さんの演説には定評がある。
「我々は夜の冷たさを知っている。そこで積み上げた政策体系こそ時代の要請ではないか。勝ちっ放しの自民党には分からない」自身の落選経験も交えて「アサガオが花を咲かせるには日が当たる前の夜の闇の冷たさこそが一番大事だ」と語り・・・代表選で掲げたキャッチフレーズは「政権交代前夜」だった。
その可能性はあるか?
27日に自民党の総裁が決まる。誰が総裁になり、首相になるのか・・
今日の時点では分からない。でも誰がなっても、野田さんが持ち前の演説力で、新首相とどう渡り合うのか。楽しみである。
朝日は社説で、野田代表の就任に・・政権交代を意識した「現実路線」が目立つ。原発ゼロを掲げる立民の綱領との整合性は大丈夫か?電力会社の労組から支援を受け、原発活用を掲げる国民民主党との連携が念頭にあるのだろう。
現実を追認するだけでなく、党の「理想」にどうやって近づけていくのか
求められるのは、その具体的な道筋だ・・・と枝野さんにならなかったのが如何にも残念そうだ。
讀賣は経済政策で「給付付き税額控除」を実施「分厚い中間層の復活」を訴えた。政治資金パーティを禁じるというが、それで政治活動に必要な資金を賄えるのか?立民は左派から保守まで多様な議員を抱えており、挙党体制が組めるか?と懐疑的であるとの主張。相変わらずの立民嫌いの論調を展開する。
毎日は野田氏「徹底した政治改革で自民のうみを出し切る」と訴え裏金事件で自民に愛想を尽かした保守・中道層を取り込みたい考えを示す。過去に自公政権との違いを出そうと実現性の乏しい政策に傾斜し、行き詰まったことへの反省を含め、与党と分かりにくい政策を掲げると、存在感が薄れジレンマになる。リベラル層の支持離れを招くリスクを招くと・・・難しい舵取りを迫られるのではないかと同情気味である。
日経は早期解散が想定されるが、野党勢力が乱立したままでは選挙で不利になり、一方で政策の違いを度外視した共闘では再び失望を招きかねない。その狭き道を切り開く指導力が問われる・・・と期待薄の評価を下している。
現状の政治勢力分布からすれば、立民を中心とした野党で「政権交代」を叫んでもピンとこない。しかし、趣味じゃないのです。政権奪取を考えない政党はない。新聞各紙の論調に立民への期待感はないが。
野田さんは松下政経塾の一期生である。政治の本道を歩んできた。今でも早朝に地元千葉の駅に立つ姿は立派である。それに首相の経験もある。挫折を経験した政治家である。ここは一つ、衆院の解散は近い。本気で政権交代をと覚悟があるなら、野党共闘がどれだけできるかから、見てみるか。
そうそう、橋下徹さんが、政権交代の前哨戦として、国民は本当に政権交代は望んではいないのではないか。むしろ漠然と政治が変わって欲しいと思っているだけではないか。であれば、野党間で候補者を絞り込んで(徹底した公開議論でつぶしあって)一本化してはどうかという変容論を述べている。この論に乗るのも一考かも。Goto
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