超高齢社会に思う・・・

100歳以上人口・9万5119人・・・果たして幸せか?

人間という奴は、幾つになっても自分は死なないと思っているのですねぇ。
昔の話ですが。きんさん・ぎんさんという100歳を迎えたおちゃめな双子のおばあちゃんがいました。記憶のある方もおられると思います。

テレビ局のアナウンサーがお二人に質問しました。
「きんさん100歳おめでとうございます。何か望むことはありますか?」
「はい。わたしゃもう一度、恋愛がしてみたい。年上の人が好きじゃから。年上の人と」と答えたとか。100歳で年上の人なんているかい・・なんて大笑い。

厚労省が先月発表した100歳以上の高齢者数は過去最多の9万5119人。
昨年から増え、54年連続で増加している。全体のうち女性が8万3953人。
88.3%を占める。最高齢は芦屋市に住む女性で116歳。男性は静岡磐田市の110歳だそうです。今なら・・きんさんの恋の相手・該当者がいますね。笑

総務省によると(なぜ厚労省ではないのか不思議ですが)65歳以上の高齢者が総人口に占める割合(高齢化率)は29.1%(昨年9月推計)と3割です。人口10万人以上の200の国で日本が最も高い。2位のイタリア24.5%、3位フィンランド23.6%と比べても際立つ。

そうなのです。日本は世界一の超高齢国家なのです。
人生100年時代といわれます。病気あり、事故あり、自死あり、戦争ありと
長生きするってことはなかなか難しいことです。世界に冠たる長寿国ってことは、政治も経済もそれなりに国民の方を向いて行われてきた証です。

ですから。日本は良い国だと言えます。逆に言えば健康で長生きしてきた人は人生の成功者であるのかも知れません。エイジズムという言葉があります。
レイジズム(人種差別)セクシズム(性差別)と並んで第三のイズムと言われる高齢差別のことです。

高齢者を老害として排除する考え方で、加齢への恐れや増悪のようなネガティブな感情、高齢者を何もできなくなった弱者のように見なすこともエイジズムの範疇に入ります。日本は欧米に比べ敬老の精神がまだマシなようですが。昨今の老人の日と敬老の日を分け、敬老精神の醸造を放棄して休日を増やすための祝日にしているようでは・・早晩、エイジズムがこの国を蔓延するでしょう。

私は来年喜寿です。立派な後期高齢者です。
高齢者だからこそ言えるのですが。人間老いれば、多少の前後はあるものの、間違いなく、肉体は衰え、健康に支障をきたします。頭も記憶力が衰え、回転が鈍くなります。だからといって、社会に甘えることは許されないと思っています。

新進気鋭の経済学者が「高齢者は老害化する前に集団自決、集団切腹みたいなことをすれば良い」と発言、大手ビールメーカーのWeb広告から削除されたが、
そこだけ切り取れば、暴言ですが。前後の脈絡からすれば、高齢者問題の答えが簡単には見つからない。どうすれば良いのかの問題提起です。

私は思うのです。まずは、高齢者福祉を見直すべきです。特に医療費の保険負担を5割にする。批判はあるでしょう。でもコロナの時どうでしたか?高齢者が医療機関に行かなくなったじゃないですか。それでも100歳以上の増加は続いているのです。それと、働くのです。定年を75歳まで引き上げるのです。それが問題解決の方法です。

人間は働くから人間なのです。労働を年齢で区切ってはあかん。
いずれも政治の力で可能です。長生きは美徳です。そう思える社会にすることが世界に冠たる超高齢社会ニッポンが世界に示す国の姿じゃないでしょうか。
それが人生100年時代だと思うのですが・・・Goto

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