労働基準監督署は困惑しているのではないか?
あなたのお住まいの辺りは、いかがですか。
お盆を過ぎ、高校野球が終わる頃。昼間の陽射しにはなお夏の名残があるものの、朝夕には、どこからともなく秋の気配を含んだ風が頬を撫でる。蝉時雨もいつしか細り、草むらでは虫の音が聞こえ始める。季節が音もなく、夏の頁をめくっているのですねぇ。
秋から初冬は、営業活動を柱とする企業にとって、一年で最も働きやすい季節です。私なんぞ、ラジオ体操と早朝ウォーキングに出掛けようと玄関を開け、澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込むと、「今日も一日、上機嫌で頑張るぞ」と勤労意欲が湧いてくる。
あなたはどうですか。エッ、夜更かししたから眠い?うぅ〜む。
何だか知らねぇーが、もったいない。
厚生労働省は、残業を原則「月45時間以内」に抑えるよう求めてきた労働基準監督署の一律的な指導を、9月から見直すと発表した。適法な36協定の特別条項を結んでいる企業にまで、業種や繁忙期の事情を考慮せず削減を求めるのは画一的だ、との声を受けたものだ。
ただし、残業時間の法的な上限がなくなるわけではない。月100時間未満、複数月平均80時間以内などの規制は残る。変わるのは法律ではなく、指導の仕方である。今後は時間数だけで判断せず、労働者の健康を守る措置が講じられているかを重視するという。
労働側からは「長時間労働を容認し、働き方改革に逆行する」との声が上がる。
新聞にも「働き方改革ならぬ、働かせ改革だ」と批判する論調がある。
だが、それはいささか飛躍ではないか。
製造業とサービス業、工場と営業現場では、仕事の性質も繁閑も違う。それを一律に時間だけで括れば、仕事が成り立たない中小零細企業も出てくる。今は女工哀史の時代ではない。人を使い潰す経営など、法律以前に許されるはずがない。
私は、働き方改革の本分は労働時間を限りなく短くすることではなく、生産性を高め、一時間当たりの仕事の価値を上げることにあると思う。休みたい人には休める環境を。働きたい人には、健康と本人の意思を大前提に、存分に力を発揮できる選択肢を。それが本当の改革ではないか。
働かせ過ぎはいけない。しかし、働きたい人まで働かせない「働かない改革」でも困る。
こんなに働きやすい季節に存分に働かないで、では、いつ働くのか。
そう思うのは、私だけでしょうかねぇ。御同輩。Goto


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