災い転じて・・・・

第一次産業の振興を。
岐阜県での今年の大きなニュースの一つに、飛騨牛偽装事件がありました。
20年にわたり、官民一体となって営々と築いてきた飛騨牛ブランドの信頼が揺らいだのは残念でした。
岐阜の特産物は何ですか?と、聞かれますと、農作物では岐阜の枝豆、各務原のニンジン。飛騨のネギ。果物では本巣の富有柿、川辺の梨、飛騨のリンゴ、下呂のトマト(果実じゃないが)などなど。
川魚では、郡上の鮎、さつき鱒。安八のさくら鮠。羽島のナマズ。関の鮒と川の幸も尽きませんが、それぞれが季節もの。一年を通じての特産となりますと、やはり畜産の飛騨牛です。
水が良いのか?気候が良いのか?それとも飼料に工夫を凝らしているのか?飛騨牛の味は格別です。私の勝手な推測では、以前生産者に牛育てのコツを伺った事があります。彼は「子育てと同じ、愛情だよ」との解説に。妙に納得したことを思い出しました。それが旨味を増幅している要因だと信じてます。
その飛騨牛が、牛肉の輸入を解禁した香港に上陸。中国全土への普及に先鞭を付けたようです。
知事がトップセールスを展開、香港での「飛騨牛輸出記念レセプション」で大好評を博しました。
関係者は、偽装問題で落ち込んだ生産者や流通業者のマインドが高まり、岐阜県の畜産事業にも活路を見出すことになる、と意気込みを語っています。
国内では、宮崎、鹿児島県の和牛産地が香港市場を先行。飛騨牛は後発になるとのことです。
しかし、サシ(脂肪分)は柔らかできめが細かく、香港の消費者好み、他商品との比較は歴然だとか。
香港を足場に思惑通り、岐阜ブランドの飛騨牛が世界市場を席捲してくれればと期待します。
それには、輸出用の基準を満たした食品加工施設が必要だとのこと。
厳しい財政下ですが、官民挙げて大型の投資を試み、早急に基準を満たす施設の建設をすべきだと思います。岐阜県の経済復興の要は第一次産業だと思いますから。
この時期だからこそ、未来に向かって、可能性のある公共投資なら、積極的に推し進めてもらい。
愛情一番で飛騨牛を育てる生産者の心意気を高め、活性化につなげて欲しい。
災い転じて福となす。来年は丑年。
岐阜県の特産、飛騨牛が世界を駆ける年になればと願い。
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